農場シミュレーター『Across the Valley』の概要と感想

レビュー・感想

2023年4月6日に配信された『Across the Valley』の概要と感想。

『Across the Valley』概要

シンプルな農場シミュレーターです。
ストーリーやNPCは存在せず、ひたすら農業と畜産業で金を稼いで拡張していくゲーム。

家の中に貼ってあるタスクを達成していくのが基本的なゲーム進行になります。
タスクの隣に依頼があり、指定された物を納めると効率よく稼げます。

全10種の作物を育てることができます。最初は1つの畑に1種の作物ですが、拡張していけます。

    1. シャベルで畑を整える
      シャベルを持って畑のマークしてあるところを掘る。
    2. 種を蒔く
      畑にバランスよく蒔くミニゲームです。偏ってしまうと芽の数が減ってしまう。
    3. 鍬で草刈り
      これもミニゲーム。鍬は一直線に線を引けますので、6回くらい鍬を使う中で草を刈る必要があります。失敗すると芽が減る。
    4. じょうろで水やり
      これもミニゲーム。バランスよく水を撒かないと芽が減ります。
    5. 収穫
      かごに入れるだけ。

VRらしい手作業です。
2~4はミニゲームになっており、上手くやれば収穫が多くなります。

畜産業

羊、牛、豚、鶏を飼うことができます。

    1. 動物をなでる
    2. 餌と水の補充
    3. 糞の掃除
    4. 一定期間ことにミニゲーム
      羊は毛を刈るゲーム。
      牛は乳搾りの音ゲー。
      豚をエサをポイントに投げてトリュフを掘らせる。

鶏以外は一定期間毎にミニゲームがあり、ウール、ミルク、トリュフを入手できます。

拡張

お金を稼いで各施設を拡張できます。
家畜の数を増やしたり、畑を増やしたり、売値を高くしたり。

良かったところ

かわいい絵柄

簡素な画作りですが、絵がかわいいです。

わかりやすいアイコン

農業でも畜産業でも何をする必要があるのかというのがアイコンでわかりやすく表示されます。
最大で4種の動物と10種の作物を管理しなくてはなりませんから、このわかりやすいアイコンは有難いです。

高速ロード

日々同じような作業の繰り返しになります。
PS5の高速ロードのおかげで快適です。前世代のロードだったらかなりダルく感じそうです。

基本部分は悪くない

農作業のシステム自体は悪くないです。
ちょっとしたミニゲームっぽくなっているのも、慣れた時の上達が感じられます。

「投げ」の精度が良い

微妙なポイントですが、このゲームは物を投げた時の精度が良かったです。
豚にトリュフを掘らせるミニゲームでエサを投げる時に、違和感を覚えにくい精度で投げられてビックリしました。
物を投げられるVRゲームは多いですが精度がイマイチなものも多いですからね。

イマイチだったところ

酷評

評価がとても低いゲームです。

ワープ移動後に位置がズレた問題

このゲームはワープ移動オンリーであり、移動できるポイントも決まっています。
リリース時点ではワープで移動した後に位置がズレて壁にハマってしまったりする不具合がありました。この基本操作部分の問題は低評価の大きな原因だったかと思います。

リリース翌日にアップデートがあり、位置ズレの問題は感じなくなりました。しかし、右スティックでの視点切替ができなくなっています。右スティックでの視点切替を切ることで位置ズレを改善できたようですねね。

右スティックでの視点切替ができなくなりましたから、プレイヤー自身が動いて周囲を見る必要がありますが、位置ズレよりは良いです。

部屋の広さが必要

草刈のミニゲームは一直線に大きく動けないと失敗しやすいです。2m x 2m以上の動ける範囲がないとストレスが溜まるゲームプレイになるでしょう。
作物を育てる時に必ずやる作業なのに、部屋の広さが求められるミニゲームは大きなマイナスポイントだと思いました。

トラッキング精度がやや不安定

ミニゲームが多い中でトラッキング精度の不安定さが気になります。
特に牛の乳搾り。音ゲーですけどタイミングよりトラッキング精度の不安定さで失敗するのはストレスです。ユラユラゆれてポイントがズレてしまいます。

草刈でも意図しない挙動があります。

糞掃除でのオブジェクトの引っ掛かりとか、手から剥がれちゃう現象とか、地味にストレスが溜まります。淡々と作業しなきゃいけないゲームでこれは辛いです。
VRゲームにおいて両手持ちの棒は扱いがイマイチに感じやすいです。このゲームはその悪い部分を感じやすい。

ストーリーがなくてNPCもいない

ストーリーがなくてNPCもいませんので、ゲーム進行のモチベーションを保ちにくいです。
最初こそ新鮮さがあって楽しいものの、すぐに単調な作業をやらされている感覚になってきます。ミニゲームも何度も繰り返すとダルいだけです。

農業と畜産業をVR操作に落とし込んだまでは良いですが、ゲームとして面白い味付けができていません。タスクに従ってゲームを進めるだけであり、自分で考えることも少ないです。ストーリーもNPCもいないなら、せめて自由度が欲しかったですが、拡張もほぼタスク通りに進める感じですし、自分なりの農場デザインもできません。

起きる→家畜の世話→作物の世話→ベッドで寝る、を淡々と繰り返す。「…これ面白い?」となってしまうのが30点や40点の評価の大きな理由かと思います。
農業と畜産業の基本システムは悪くないですけど、それだとただの労働体験であり、ゲームとしての味付け不足です。
なんのために農業や畜産業をするのか?という強い目的が欲しかったですね。

プラチナトロフィーもありません。

拡張して面倒になる

10種の作物と4種の動物を毎日管理するのはダルいです。
拡張して楽になるのではなく、拡張すればダルさが増すのがゲームとして大きな問題です。

VRゲームだから体を使わせる事を意識してしまっているのかもしれませんが、自動水やりとか草刈とか、拡張して楽になるシステムを入れてほしかったです。

低価格のミニゲーム体験

VRゲームにありがちな、低価格の浅い体験です。このゲーム以外でもそうですが、浅い作りのゲームがVRには多いです。肉付けされれば面白くなりそうなんですけど、それができていない事が問題です。
アーリーアクセスのゲームみたいです。

個人的にはそこそこハマっており、トロフィーコンプリートも狙えそうです。

コメント

  1. nimabi より:

    Thank you very much for sharing, I learned a lot from your article. Very cool. Thanks. nimabi

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