PSVR2の銃撃はやっぱり最高だ『Arizona Sunshine 2 (北米版)』

レビュー・感想

銃撃の手応えの良さとバランスの良いキャンペーンモードが楽しめた『Arizona Sunshine 2 (北米版)』。

Arizona Sunshine 2とは

リニアなアクションアドベンチャーゲーム

リニアなアクションアドベンチャーゲームとして王道的なゲームデザインです。

メインストーリーがあり、ゾンビ(フレッド)が徘徊するエリアを奥へ奥へと進んで行き、エリアの終点でチャプタークリアという形。

探索して弾薬とクラフト用の素材を収集する要素もオーソドックスな仕様です。

操作方法

左スティック:移動
L3:ダッシュ
右スティック←→:カメラ
右ステック↓:180度ターン
L1 or R1:持つ
L2 or R2:銃撃
or :犬への指示
or ×:銃のマガジンを捨てる

銃のリロードはVRゲームらしい手動リロード。
まず or ×でマガジンを捨てる。ショットガンの場合は銃身をポキッと折るように開く。
胸の弾薬をL1 or R1でつかみ、銃に装着。
L1 or R1でコッキングをして撃てるようになる。

難点は銃のマガジンを捨てるボタンが『バイオハザード RE:4 VRモード』と逆なところですかね。これに関して他のゲームでもボタン変更のオプションが欲しいと思う事は多々あります。

良かったところ

銃撃の気持ち良さが最高

『バイオハザード RE:4 VRモード』の前にプレイしていて、それまではMetaQuest3+SteamでPCVRをやっていたわけですが、『Arizona Sunshine 2』で久しぶりにPSVR2を触り、アダプティブトリガーと振動を生かした銃撃の良さを痛感しました。本物の銃を撃つような手応えが最高です。銃撃音も重みがあり、触角+聴覚の相乗効果もあって素晴らしい銃撃を実現している。

プシャアァと豪快に血を吹くゾンビのリアクションも良いです。
ゾンビを撃ちまくるゲームにおいて、この銃撃の気持ち良さは大きすぎる魅力です。

VR FPSは狙い撃つだけじゃなく手動リロードも魅力です。ゾンビの大群に迫られながら素早く手動リロードが決まると気持ちいいし、上達する喜びもあります。

使いやすい近接武器

マチェーテや斧など、近接武器も使いやすくて気持ちいいです。
使いやすくて強いですけど、耐久度がありますからゲームバランスは保たれています。

手首に収納するシステムも使いやすい。リアルではありませんが、VRゲームにありがちな「取りたい武器が取れない」というストレスがありません。

犬のバディ

独自の味付けは犬のバディです。ゾンビを攻撃させたり、簡単なパズルを解くためにも使います。 or で攻撃するゾンビを指示する操作は非常にやりやすい。

撫でたりボール遊びもできます。バディに武器を持たせておく事もできます。

悪くないグラフィック

グラフィックは普通と言えば普通ですが、かなり頑張っていると思います。大量のゾンビが出現してバンバン撃ちまくって手足や血が飛ぶVRゲームで、このグラフィックなのは良い仕事をしていると思います。

VRゲームで良いグラフィックにするには「オブジェクトを減らす」が基本とも思いますから、そこを含めて考えると驚きでもあります。

PSVR2の有機EL+HDRの魅力も感じられます。暗い場所での光の表現が良いです。

まとまりのあるキャンペーン

$49.99というのはVRゲームとしては高めです。それに見合うキャンペーンモードであったと思います。
クリアまで6時間ほどでボリュームは満足です。このゲームの仕様であれば、これ以上長くしてもダレます。

ストーリーは小さな驚きがあり、バディ(犬)とのドラマありで楽しめるものでした。

ロケーションが豊富で安っぽさを感じません。VRゲームは同じステージを繰り返しプレイする仕様も多いですからね。

北米版も日本語字幕に対応しています。音声は英語です。

VR慣れした人向けのバランス

これは良いところでもあり、悪いところにもなるかと思います。

難易度:中でプレイしましたが、何度か死ぬポイントもあり、ヌルゲーではありませんでした。ゲームバランスは丁度良かったです。
しかし、VRゲームに慣れていないと難易度は高く感じると思います。ゾンビの群れに襲われる場面が多々あり、銃撃とリロードを素早くこなす必要がありますし、VRゲームの移動操作にも慣れていないと難しい。追いつめられると3~5回の攻撃でプレイヤーは死にます。

死亡時のロードがPS5基準で考えるとちょっと遅く感じます。PS4世代の感覚で見たら早いですけど。

ちなみに12月下旬にアップデートがあり、操作性やゲームバランスの改善がありました。

気になったところ

不自然な動作

犬のバディが壁をすり抜けたり、オブジェクトの物理演算が暴れてガタガタ騒いだり、ゾンビ同士やオブジェクトが重なって物理演算が暴れるような動作はありました。
こういう事はゲームとして珍しいものではありませんし、気になるほどではなかったです。

やや使いにくいクラフト

道中で素材を集めて手榴弾や火炎瓶や地雷などをクラフトできます。

いくつかのポイントでかなり効果的に機能しますが、全体的にはあまりハマっていないように感じました。
両手に持つか両手首に収納するかしかできず、満足にストックできないのが問題です。両手首は近接武器の収納使いたいですからなおさら。

2周目であれば敵の出現位置がわかりますから、もう少し効果的に使えるかと思いますが、1周目では使いにくい。
素材集めの必要性や面白さも感じにくかったです。

ゲームの幅の狭さ

王道的なゲームデザインで質は高いですが、味付けは控えめです。ゾンビを撃つ気持ち良さは最高ながらも、それ以外の魅力が弱いです。
ゾンビとの戦闘に飽きたら楽しみにくくなります。死に方もゾンビの大群に追い詰められて死ぬというパターンですから、単調さはあります。

せめて武器かキャラクターの強化要素が欲しかったとは思います。

そもそもVR FPSの銃撃の手応えの良さや手動リロードの楽しさを感じられない人には不向きだと思います。

まとめ

  • グラフィック:★★★★
    感激するグラフィックではありませんが、大量のゾンビが出現し、激しめのアクションのあるVRゲームにしては頑張っています。
  • ストーリー:★★★★
    シンプルなストーリーながら、平坦ではなく驚きもありました。犬のバディがいる事で主人公のキャラクターを描きやすかった印象もあります。
    『The Last of Us』のオマージュのようなものも感じました。
  • 酔い度:★★★★★
    テレポート移動やスナップターンにも対応していますが、酔いやすいゲームだと思います。
  • 総合:★★★★☆
    RTX4090のPC+MetaQuest3でPCVRゲームをやった後で、久しぶりにPSVR2を触って「やっぱりイイッ」と思わせる魅力がありました。元々、アダプティブトリガーと振動は大好きでしたけど、改めてVRゲームにおける魅力を感じました。特に銃撃では絶大な効果を感じ、この『Arizona Sunshine 2』はPSVR2のコントローラーの魅力を感じやすいゲームです。バッテリー切れの早さは問題ですけどね。
    しかし、『バイオハザード RE:4 VRモード』の後にプレイするとゲームとしての浅さは感じます。

コメント

  1. 岸田文雄 より:

    日本語版出てほしいけどな〜俺もな〜

  2. 増税メガネ より:

    さっきPSストアを見たら販売されてました。
    発売日未定だったウォーキングデッドも発売するようですね。
    良かったです。

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