2023年6月23日にリリースされた『C-Smash VRS』の概要と感想。
『C-Smash VRS』とは?
2001年にアーケードで発売され、その後ドリームキャストに移植された『コズミックスマッシュ』をVRゲームとして再構築したのが『C-Smash VRS』です。
スカッシュ+ブロック崩しのようなVRスポーツアクションゲーム。体験版がありますから、実際にプレイするのが一番わかりやすいでしょう。
ゲームモード
- ジャーニー 禅モード
- ジャーニー チャレンジモード
- VS
- チュートリアル
ジャーニーはキャンペーンモード的なものですね。オービットと呼ばれる区切りがあり、5オービット、各8ステージ、合計40ステージをプレイするシングルプレイモードです。
禅モードとチャレンジモードに分かれておりますが、コンティニューできるかできないかの差です。
各ステージのルールはシンプルです。制限時間内に全てのブロックを破壊するとクリア。クリア時間によってA~Dのランクがあり、Dの制限時間を過ぎてしまうとゲームオーバーです。
良かったところ
上達する楽しさ
正直、最初の15分くらいは全然楽しめませんでした。返ってきたボールが減速せずに独特の伸びや跳ね、ラケットを強く振ったつもりが打球が弱かったりする違和感、それでミスしてすぐタイムアップになってしまい、納得いかないゲームオーバーでストレスが溜まりました。
しかし、30分を超えてくるとゲーム的なクセにも慣れてきて、上達を実感でき、急激に楽しくなってきました。スポーツが上手くなる楽しさ、これを味わわせてくれるVRスポーツです。
トロフィーとの噛み合いが良い
熱中してプラチナトロフィー獲得まで一気にプレイしました。プラチナトロフィー獲得まで4時間程度ですけど。
トロフィー設定の「Aランクで50ステージをクリアする」が丁度良いです。上手くなってきてAクリアを狙おうとすると、各ステージのタイム設定の絶妙さを感じます。難しすぎず、簡単すぎず。
全100ステージくらいあるようですから、苦手なステージはスルーできます。
プラチナトロフィーというニンジンのブラ下げ方が上手くて、熱中してプレイする原動力になっていました。こういうスコアアタック要素が濃いゲームは、目標であり達成感を得られるものでもあるトロフィーの設定が大事です。
打球の精度
打球の精度は概ね良いです。完璧を求めると違和感を覚えますが、VRゲームで当たり前のように自然に近い精度を実現できているのは驚くべき事です。
違和感を覚えるところは打球の強さですね。強く打ったつもりが打球が弱い事があります。押す感じで打つとダメですね、ラケットをしっかり振る必要があります。
方向は不満がないレベルで、ラケットの微妙な傾きを正確に反映してくれますから、細かな狙いをつけやすいです。
適度な運動
激しすぎない運動で、それなりに汗がかけます。
気になったところ
説明不足
いきなり意味もわからないままにルートを選択があり、アイコンの意味もわからないままゲームを進める事になりました。パワースマッシュがどうすればアップグレードするのかとか、わからないままでした。
□ボタンを押すと名前だけは出ます。
ルールの気付きが面白さを生んでいる事もなく、最初から教えてほしいものでした。
最初に起動した時に言語が英語だったのも雑な提供の仕方に感じました。オプションから日本語にできます。
モード不足
オンライン対戦に興味がない者としては、モード不足は感じました。
リラックスして打つのも心地良いですから、短いステージ以外に長時間打てるモードがほしかったです。
上達する楽しさにハマるかどうか
ゲーム的な味付けは少ないですから、シンプルなスカッシュ+ブロック崩しにハマるかどうかですね。体験版が合わなかった人は製品版も合わないでしょう。
非VRゲームだとゲームパッドで遊べるスポーツゲームになりますからビデオゲームとして遊びやすいです。サッカーが苦手でもサッカーゲームは楽しめます。
体を使うVRゲームはビデオゲームというよりスポーツそのものです。『Walkabout Mini Golf』のように、ビデオゲームとして楽しめるかどうかではなく、そのスポーツにハマるかどうかが重要になります。
まとめ
- グラフィック:★★★☆☆
グラフィックは「評価不能」に近いですね。シンプルな画です。 - ストーリー:評価不能
一応、ジャーニーのラストにちょっとした演出があったりはしますが、ストーリーは感じにくいです。 - 酔い度:★★☆☆☆
左スティックでの移動は左右に動くだけですから、さほど酔いやすいとは思えません。 - 総合:★★★☆☆
上達する楽しさがしっかり感じられたVRスポーツです。上達しつつプラチナトロフィーを目指すチャレンジで熱くなれました。反面、上達できなければ楽しくないでしょう。
4,070円のわりにはモード不足・味付け不足な気がします。2,980円なら★4というところです。
VSはやっていないのでシングルプレイのみの感想です。
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