PlayStation Plus プレミアムの良かったところと悪かったところをまとめました。プレミアムなのでエクストラも含みます。
- GOOD:PS1 Gamesの強化具合
- GOOD:PS4&PS5の旧作ラインナップ
- GOOD:『STRAY』のデイワン対応
- GOOD?:クレジットカード不要?
- GOOD:Nowを統合して良かった
- BAD:クラシックゲーム(PS/PS2/PSP)のラインナップ
- BAD:ストリーミングの順番待ち
- BAD:アジアと日本で実験なのか
- ???:サブスクはすぐ飽きるぞ
GOOD:PS1 Gamesの強化具合
最大のGOODポイントはPS1 Gamesの強化具合です。過去記事の中で最も期待していた部分が叶って良かったです。「アーカイブス版のベタ移植だろうなぁ」と諦めていたところもありましたから、嬉しい裏切り。
- トロフィー対応(5タイトルのみ)
- SHARE対応
- 1440pアップレンダリング
- ロード&セーブ
- 巻き戻し
『みんなのGOLF』→『サルゲッチュ』→『I.Q Intelligent Qube』→『ワイルドアームズ』の順でプラチナトロフィーを獲得してみて、良いものだと実感できた。
トロフィーに対応しているだけじゃなくて、その設定も良い。作業感なくクラシックゲームを楽しめるような設定になっている。
クラシックゲームをクリアする満足感とプラチナトロフィーの達成感が良いです。
シャープな1440pアップレンダリングも良いです。海外サイトに「4Kに対応してほしかった」なんて書いてあって、ろくにゲームをやらずに意味のない数字を要求する人だなと思った。PS1のゲームを1440pから4Kにしても映像の満足度は上がらないでしょ。1440pどころか1080pでもいい。無駄な負荷をかける4Kを入れてもデメリットが大きいだけなのに。
予想外に良かったのが「ロード&セーブ」と「巻き戻し」。クラシックゲームはテンポが悪いものが多いですが、これらの機能がテンポアップに繋がってストレスを大幅に軽減している。
どちらの機能も使いやすく、快適な動作。
香港ではPAL版の低フレームレートが問題視されましたが、日本はNTSC版なので問題なし。
GOOD:PS4&PS5の旧作ラインナップ
ここは初報の時点で「PS4とPS5のタイトルは悪くない」と書いて高評価していたけど、それと同時に「私の場合は遊びたいゲームは全て買っているので魅力を感じにくい」「未プレイの人から見れば、セールですら買わなかったゲーム」とも書いていて、その問題もある。
実際、客観的に見てPS4&PS5のラインナップは悪くないと思うけど、私はPlayStation Plus プレミアム(エクストラ)のサービスの中では手をつけていない。「無」である。
でもTwitterを見ると喜んでいる人が多いように見えます。そもそも欲しいゲームを片っ端から買う方が少数派でしょうから、「気になっていたゲームが遊び放題になって嬉しい」という人は多数いるはず。
気になる点もあり、『龍が如く』『ドラゴンクエスト』など、Xbox Game Passにあった日本の人気シリーズがなかったりする。
フリープレイとPS Plusコレクションの立ち位置も微妙になる。遊び放題系が3種類もあるのは不格好に思えるし、もともと見にくいPSストアのUIを悪化させる原因にもなっている。少なくともPS Plusコレクションはエクストラに統合して廃止でいいと思う。PS5購入者向けにPS4ソフトを提供する枠なんて、もうあまり価値がない。
ちなみに今月のフリープレイは『ゴッド・オブ・ウォー』『NARUTO TO BORUTO シノビストライカー』『Can’t drive this』。
この件で別の変化も予想できる。それはセールでゲームが売れにくくなること。最近は発売から3ヶ月以内に最初のセールになり、1年もすれば大幅な割引になる事も珍しくない。その手法で売れていたんでしょう。
しかし、遊び放題のラインナップが充実すれば、ユーザーがセールで単品購入する意欲は下がるかと思う。セールまで待てたゲームですから、遊び放題入りも待てちゃう。
GOOD:『STRAY』のデイワン対応
過去記事で「SIEのゲームはデイワン対応しないけど、サードパーティはデイワン対応が強化されるかも?」と書いておりましたが、さっそく7/19配信予定の『STRAY』が7/19からエクストラでプレイ可能ということです。
1000万本売れるAAA級ゲームのデイワンは破滅的ですが、低予算ゲームのデイワンは良いかと思う。Xbox Game Passでもインディーズの開発者は喜んでいる印象。
GOOD?:クレジットカード不要?
PS Nowは18禁ゲームがあるため、PSストアからの入会はクレジットカード必須でした。クレジットカードがない人は、量販店で利用権を購入するしかなかった。
エクストラには18禁ゲームがあるためクレジットカードが必須かと思っていましたが、そうではないようです。私はクレジットカードなので確認していませんが、契約自体はクレジットカード不要らしく、18禁ソフトをダウンロードする時だけクレジットカード認証があるのだとか。このシステム変更が事実なら素晴らしい改善です。
GOOD:Nowを統合して良かった
Twitterの反応を見ると、PS3とPS4のゲームで「〇〇があるのかよ!神!」なんて反応が多数あります。でもその中の多くがPS Nowで既にあったものなんです。
これ「そんな事も知らなかったのか」という話じゃなくて、思っていた以上にNowが認知されていなかったという事です。
PS PlusとPS Nowという別のサービスだと認知すらされず、統合する事によって認知されたのは良い一手。
BAD:クラシックゲーム(PS/PS2/PSP)のラインナップ
これは予想していた通りというか、予想以上に最悪の展開となりました。
クラシックゲーム(PS/PS2/PSP)の本数は17本のみ。
- PSP:1本(トロフィー対応0本)
- PS1:12本(トロフィー対応5本)
- PS2:4本(トロフィー対応4本)
240本中の大半はPS NowのPS3ゲームが移行するだけになるだろうと書いてはいましたけど、まさかPS/PS2/PSPが17本とは…。
しかもリストに書いてあった『STAR STRIKE PORTABLE』(PSP)は無し。初報から減るという残念な追い打ち。
でもPS1 Gamesの強化具合に満足して4本も楽しめたので、怒りとか失望はないんですよね。今後の追加に期待します。サードパーティタイトルのトロフィー追加もあってほしい。
BAD:ストリーミングの順番待ち
PS3はエミュレーターがないのでストリーミング専用です。私はPS Nowでクラウドゲームに失望していましたから眼中にありませんでしたが、Twitterではゲーム開始前の順番待ちに不満の声が多いです。プレイ途中に追い出されたという報告もあります。
試しに『TROY無双』を起動したら、50分の待ち時間だと表示されました。実際はもっと早く起動するんでしょうけど、ビックリしちゃいますね。
ローンチ直後なので混んでいるようですね。どうせ1ヶ月もすれば過疎ってくるのをSIEもわかっているでしょうから、ローンチだけのためにサーバーを強化する気がないのもわかる。
自然と人が減る事で解決する問題でしょう。
BAD:アジアと日本で実験なのか
- 5月24日(火) アジア
- 6月2日(木) 日本
- 6月13日(月) 北米・中南米
- 6月23日(木) 欧州・オーストラリア・ニュージーランド
珍しくアジアを優遇か?と思っていましたけど、やっぱり違いましたね。酷いサービスの負荷テストのようです。
まずアジアで過去のセール分の差額を徴収して炎上した件は「技術的な問題」として改善。現地メディアも指摘していましたが、「技術的な問題」というのは嘘だと思います。改善前にカスタマーが差額を徴収する理由をちゃんと説明していましたし、過去のセール分を把握してしっかり計算して徴収するシステムが「技術的な問題」で偶然生まれたというのを信じるのは難しいところです。ジム・ライアーな対応に思える。
次の問題はアップグレードがPS Plusの残り期間を一括する方法しかなく、1年以上の期間が残っている人は数万円の支払いを要求されるというもの。
これも説明なく急に「何年残っていても12,750円(プレミアム)でアップグレード」になっていました。大きな穴もあり、先にエッセンシャルで3年でも5年でも延長してからアップグレードしても12,750円で固定だという。数万円の支払いだったのが急に投げ売り状態。
とりあえず安くなるならユーザーには嬉しいところだが、酷いのは方針変更時にTwitterやブログで説明すらなく、お金に関わる事で一流企業のやる事じゃない雑な対応。ここを説明しないって、本当に企業対応として終わってる。個人でTwitterやってたSIE関係者も退社していますし、話せる人すらいない現状。これほどまで日本のユーザーへの対応が雑になったのは驚きです。戦略の失敗と方針変更はいいんです、まともな企業でもそういう事はありえます。炎上級の事態でも説明せずにやるのが今のSIE。
ジム・ライアンが推進しているグローバルな組織化が失敗している。地域性を失い、小回りが利かなくなったどころか、最低限の事すらできない崩壊の仕方。
どちらも欧米なら集団訴訟の可能性すらありますから、アジア→日本で段階的に実験しているかのよう。日本の後に2週間の準備期間を置いてから北米でサービス開始。しっかり整備されて北米では大きなトラブルはないんじゃないでしょうか。
これらの問題、客観的に見たら「炎上するに決まってるだろ」という話ですが、ジム・ライアンらしいやり方です。過去記事で「せせこましく目先の利益を取る人」「ユーザー心情に寄り添えない人」と指摘してきましたが、まさにそれ。こういうやり方ではプレイステーション離れをが進み、長期的には大きなダメージ。ジム・ライアン体制になってPS Plus会員が減少し、目先の数字が欲しくなっているのも伝わる。後任者が苦労するでしょう。
『きたかぜとたいよう』なら、フィル・スペンサーは太陽、ジム・ライアンは北風である。
2つの大きな問題が改善されたという結果は良いです。しかし、イギリス人のジム・ライアンとオランダ人のハーマン・ハルストの現SIEの体制は、差別的なほどアジアを嘗めているんじゃないかと思ったりもする一連の騒動でした。まぁ直接指揮しているのは別の人でしょうけどね。
鉄拳の原田氏が「PS5は数字だけ見せられても、ホントにこんなに売れてるのかな?って…」「普通に買えないので、今回はスキップしてPS6待ちです」とPS5に対するネガティブな姿勢を隠さなくなったのも納得です。
セガも急にPSと距離を置くようになり、今回のPS Plusにも消極的。
カプコンとスクウェア・エニックスだけはSIEのグローバルな組織化の中でもお金を注いでいる感があるけど、それ以外はサッパリな感じ。日本の研究・育成の問題でも悪い風潮として言われがちな、ピラミッドの頂点だけを欲しがるようなスタイルに見える。Japanスタジオを潰しているくらいですからね。これもジム・ライアンらしい。結果、ジワジワと衰退する。
前任者までが築いてきた固い地盤が、ジム・ライアンになってグラついている。
???:サブスクはすぐ飽きるぞ
私はゲームのサブスクには否定的です。
ゲームマニアにはわからないサブスクの魅力のなさ | PS5非公式サイト
↑の時から考えは変わっていない。追加で思ったのは、貧困国であれば低価格でゲームやり放題は魅力的かもしれないというのはある。
と書いていたような状況は来ます。今は「触り始めのワクワク感」がある時期。1ヶ月もすれば「あんまり使わない」状況になる人は大勢いるでしょう。
サービス開始のタイミングは良いです。あまり注目ソフトがない時期ですから、サブスクをいじってもらいやすい。
でもやっぱり熱い燃料(追加タイトル)を定期的に投入しなければ、すぐに冷めます。このローンチを見てSIEにそれが期待できるかというと難しいところではある。
『STRAY』のようなデイワン対応が続くのか、『ラチェット&クランク』が発売1年ほどでラインナップに加わるのか。
もしクラシックゲーム(PS/PS2/PSP)がたったの17本しかない理由が、ローンチで全投入するより継続的に分けて投入したほうが冷めにくいというところをわかっての戦略なら、小賢しいけど賢い。極端に言うと、170本あったとして初回に全投入して10ヶ月放置よりも、17本を10回に分けたほうがユーザーは長期的に残る。少ない本数の方が各タイトルも注目されて、SNSでも話題が広がりやすい。
それにしてもローンチはもう少し頑張って欲しかったけど、そもそものヤル気のなさはどうしようもないところ。
まだβテスト感もありますし、炎上するような無茶苦茶なやり方をブッ込みながらも改善している点は良いです。注目は次の追加タイトル、『ディノクライシス』『リッジレーサー2』は準備されているようです。
PS2の追加は難しい状況かもしれないが、『Star Ocean: Till the End of Time』だけは来る可能性がある。もしくは早期購入特典限定だった『Ace Combat 5: The Unsung War』が来るか。
追加タイトルがショボかったら悲しいけど、クラシックゲーム(PS/PS2/PSP)の追加がそれなりにあれば、毎月の追加に目が離せなくなる存在になるかもしれない。ローンチ17本で下がったハードル、くぐらないでほしい。
コメント
は◯すけさん、突然ブログの更新が途絶えて体調を崩されたのかと心配していたのですが、お元気そうで何よりです。