2022年4月~7月は日本におけるプレイステーションのドン底期だったかと思います。でも8月下旬から浮上するかもしれない。
PS5国内販売台数
2021年のPS5販売台数(4/5~)&2015年のPS4販売台数(4/6~)との比較。
2015年のPS4はPS5の2022年と同時期になります。
週 | PS5 2021年 | PS5 2022年 | PS4 2015年 |
---|---|---|---|
4月4日~ | 15,560 | 11,224 | 17,885 |
4月11日~ | 22,095 | 11,259 | 15,419 |
4月18日~ | 20,157 | 17,681 | 20,112 |
4月25日~ 5月2日~ |
53,640 | 49,798 | 19,782 15,992 |
5月9日~ | 14,044 | 2,693 | 11,489 |
5月16日~ | 16,264 | 14,277 | 12,096 |
5月23日~ | 39,324 | 14,830 | 12,272 |
5月30日~ | 18,330 | 28,583 | 11,763 |
6月6日~ | 19,419 | 12,440 | 10,822 |
6月13日~ | 15,346 | 3,035 | 13,850 |
6月20日~ | 23,438 | 9,181 | 14,482 |
6月27日~ | 16,354 | 24,361 | 18,171 |
7月4日~ | 14,404 | 13,361 | 15,779 |
7月11日~ | 10,107 | 12,545 | 24,266 |
7月18日~ | 18,114 | 11,194 | 17,656 |
7月25日~ | 22,641 | 39,336 | 18,740 |
合計 | 339,237 | 275,798 | 270,576 |
8月1日~ | 13,530 | – | 14,619 |
8月8日~ | 9,056 | – | 18,503 |
8月15日~ | 12,638 | – | 14,495 |
8月22日~ | 20,154 | – | 18,539 |
8月29日~ | 17,075 | – | 54,494 |
9月5日~ | 16,975 | – | 18,555 |
9月12日~ | 16,084 | – | 8,375 |
9月19日~ | 26,481 | – | 4,071 |
9月26日~ | 12,822 | – | 46,177 |
2022年度のPS5は、本当に細かく調整して合わせているのを感じるほど、2015年のPS4の出荷ペースと同じです。
となると8月下旬から大きく伸ばす計画であるのも予想できる。
先の決算で「年末商戦に向けた供給スケジュールの前倒しを進めていきます」とも言っていたので、もしかしたら少し早めに動きがあるのかもしれない。
8月下旬からのソフトラッシュ
毎年大体こんな感じですが、7月~8月中旬はソフト不足です。8月下旬から溜まっていたソフトが溢れるようにリリースが多くなる。
8月下旬からの2週で↓
- 8/23 Saints Row
- 8/25 地球防衛軍6
- 8/25 仙剣奇侠伝 -守り合い-
- 8/25 ソウルハッカーズ2
- 8/25 アイドルマネージャー
- 8/25 ディスコ・エリジウムザ・ファイナルカット
- 8/25 ラスラー ~中世のならず者~
- 8/25 SDガンダム バトルアライアンス
- 8/25 パックマンワールド リ・パック
- 8/25 F1マネージャー 2022
- 8/30 デストロイ オール ヒューマンズ!2 リプローブド ダウンロード版
- 8/31 Inscryption(インスクリプション)
- 8/31 Teenage Mutant Ninja Turtles: The Cowabunga Collection
- 9/1 ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR
- 9/1 Thymesia パッケージ版
- 9/1 ワンダーボーイ ドラゴンの罠
- 9/1 The Lord of the Rings: Gollum
- 9/2 The Last of Us Part I
セールス的に目立つタイトルはないでしょうけど、従来のプレイステーションファンがそれなりの反応をするでしょう。私は『地球防衛軍6』をプレオーダーしています。
と言っても2022年はソフトの力はあまり重要ではない。PS5には既に強い需要があるのにハードを用意できていない事が問題ですから、ソフトリリースが0タイトルだったとしてもハードを用意できれば売れるでしょうという状況。
PS4の時はハードが余っていてこの結果でしたからね。「ソフトで何とかしろ!」「値下げで何とかしろ!」という状況でした。
なんにせよハードの大量出荷と多数のソフトリリースの相乗効果で盛り上がりを見せるでしょう。
CUH-1200シリーズ
増産の鍵を握るのはPS5のマイナーチェンジモデルであるCUH-1200シリーズ。
2022年4月8~20日付で工事設計認証を通過したと総務省の電波利用ホームページで明らかになっていました。
事情通である@Zuby_Tech@Zuby_Techが2022年5月17日に、
TSMC 6nm FinFETプロセスベース!
PlayStation 5の6nm化に向けて大きな兆し!
これで「プレイステーション 5」の稼働率が向上する。PlayStation 5の6nmモデル発売が近い!?
とツイートしており、CUH-1200シリーズのリリースの近さを予想していました。
誤解されている方も多いですが、SoCが6nmプロセスのPS5であると予想されるCUH-1200シリーズはマイナーチェンジモデルであり、SlimやProとは関係ありません。
TSMC絡みの噂で出ているのは、TSMC 5nmプロセスのPS5 Proが2024年に予定されているのではないかというもの。まだまだ先の話なので現時点ではどうでもいい噂。
Looks Like Sony Has Secured 6nm Chips With TSMC & AMD! | reddit
ちなみにProに関して言うなら、PS4 Proは物足りませんでした。微妙な性能アップと価格アップ。
PS5のダイナミック4K+60fpsという基本性能は家庭用ゲーム機として素晴らしいバランスであり、微妙な性能アップのProを出してもあんまり意味がない。そもそも、今のゲーム機は性能の伸び幅が感じにくくなっています。やるなら198,000円くらいのマニア向けモンスターマシンにすればいい。松竹梅で一番上を高価にして二番目を選びやすくなるし、性能に不満を持つ層も文句を言えなくなる。税込6万円で12~15tflopsくらいのハードじゃ、選ぶ方も微妙すぎて立ち止まる。
どん底を抜け出すか
2022年4月~7月はプレイステーションのドン底期だったかと思います。
目立つソフトのリリースはなくて、『Stray』が短期的に盛り上がったくらい。目立つ新作がないとゲーム系ユーチューバーが盛り上がるのも難しくて、そっちも冷め気味。
ちょっと期待したPlayStation Plus Essentia/Extra/Premiumもコケ気味で、PS Plusの会員数は減少という結果。
PS5の出荷は少なく、昨年は同時期に339,237台の出荷でこれでも少なかったのに今年は275,798台。日本でXbox Series X|Sに負けた週が2週あったのが話題になった。
6月はE3が築いた伝統でゲームの発表が多い時期ですが、プレイステーションは特に盛り上がるネタはなく。正直、夏の発表の目玉が『The Last of Us Part I』なのはガッカリだ。
カプコンの辻本春弘社長も、
(中略)
現在の販売ランキングを見ても、ほぼ9割がNintendo Switchのタイトルで占められています。
(中略)
カプコンとしてはPC版に力を入れながら、日本の市場についてもう一度考え直す必要があると思います。
「バイオ」と「モンハン」を継続投入 新旧作品のシナジーに威力:日経クロストレンド
と語り、プレイステーション離れを感じさせる。日本のプレイステーション市場の現状を見れば、当然の判断ではあると思う。PS5にソフトを出しても全然売れないじゃんという。ジム・ライアン体制になってからはつまらなくなっているのも感じるし、Japanスタジオ解散に絡む日本組織の弱体化で、国内のサードパーティがPS重視からPC・Xboxを含むマルチ体制になっているのも感じる。
グツグツと沸いてたお湯の火が消されたのが数年前で、今になって冷めてきた感じ。
単純にハードの出荷が少なかった時期は以前もありましたが、現状はその程度の話じゃなくて「いよいよ終わりかな…」という浮上を感じにくくなっている底にいるみたい。今までは日本のゲームハードだしSIEJAが日本で頑張りつつ、日本のサードパーティもPSを重視していたから他に選択肢もなくて何だかんだ大丈夫だろうというのが常にあったけど、今はもう外国のハードみたいになっているし、国内の支えは弱い。
日本でプレイステーションのブランド力が残っているうちにハードを出荷して強い市場を作っておけば良かったんだけど、現状それができなくて日本人のプレイステーション離れが進んでいると思う。PCやXboxがライバルとしては弱いからプレイステーションの衰退スピードも遅いんだろうけど、厳しい状況にいる。
どんなゲームハードでも山あり谷ありでしょうが、長いことプレイステーションを見てきた中で、この2022年4月~7月は最も冷めた時期だったかと思う。PCでのゲームに馴染めなかった私がPS5から離れてPCゲームメインになるほどでした。
とは言え、冷めただけで死んだわけではないですから、また熱くなる可能性もある。ブログを書く気にもならなくて7月は更新しなかったですが、最近は「8月下旬から面白いかも」と思えている。
最重要は8月下旬からハードを増産できるかどうか。ハードが普及しなきゃソフトも売れないからサードパーティも力を入れられない。
日本のプレイステーション離れを感じますが、まだPS5本体への需要は強いですから、それが冷めきる前の今のうちにある程度出荷してそれなりの市場を形成すれば安定するかと思う。
今のところ国内で180万台販売したことになっていますけど、相変わらず買取価格が高くて投機商材になっちゃっていますから、かなりの数が中国等に出て行っているのが想像できる。ソフトも売れている様子がないですからね。鉄拳の原田氏の「PS5は数字だけ見せられても、ホントにこんなに売れてるのかな?って…」という発言も普通の感覚かと思う。
PS5を入手できないユーザーの不満が溜まっているようなので、とりあえずAmazonやビックカメラで24時間いつでも在庫がある状況に持っていく必要がある。
そして発表では9月のPLAYSTATION SHOWCASE。
過去には2020年9月17日(木)と2021年9月10日(金)に開催されており、2022年は9月8日(木)~9月16日(金)くらいかなとも予想できる。
2年連続で夏の発表は弱かったSIE、秋のPLAYSTATION SHOWCASEで印象を残したいところ。
まだ2回しか開催してないですから、9月にPLAYSTATION SHOWCASEがあると認知すらされてないとも思う。この3回目でインパクトの強い発表が欲しいですね。
ちなみに9月15日は天下分け目の戦いと言われた「関ヶ原の戦い」があった日。PS5の増産と新発表で流れが変わるかどうか重要な時期になりそうです。
コメント
仮に本体が安定供給できるようになったとて、ソフトはすぐには出てこないでしょう。
現状、発売予定のものはマルチタイトルがほとんどで、それらはどれもゲームマニア向けの印象が強い。
今が底でしょうから、ちょっとはマシにはなるのでしょう。しかし、盛り上がるとまでは行かないと思います。
もろもろの状況は異なりますが、日本じゃPS5はXbox360のような立場になる予感・・・。
ネガティブなコメントでごめんなさい。
>日本のプレイステーション離れを感じますが、まだPS5本体への需要は強いですから、
とおっしゃっていますが、どこの数字といいますか、データありますか?なにを根拠とされていますか?
私見ですが、タイレシオの異様な低さをみて、「普通の」ユーザーの需要はさほど高くない、と思っています。また、PSを求める層もマニアで、ソフトのラインアップ、価格等、広く一般向けとは言えません。盛り上がるには狙うレンジが狭すぎるし、展開が遅すぎます。
需要など水物で今あるから、明日もあるという物ではありません。唯一無二の存在でもなければ、手に入るものを求めるでしょう。
需要が多いように見えるのは、ただ単に出荷数が少ないだけってことはありませんか??
海外に半分転売されてると考えると実際に家庭に設置されてるハード台数は
switchは2500万の半分でも1250万台と十分な普及台数だが
PS5の180万代だと半分は90万台、XBOXは28万として14万台くらいか。
SIEJAはPS2後期以降あまり成功してない印象なのであのまま日本に本社置いてて成功してたかどうか。ソニーコーポレーションオブアメリカ傘下に本社を移してソニーピクチャーズと連携させたのはそれなりに上手く行ってると思う。日本に金使わなくなってから営業利益は任天堂に及ばなくともかなり良くなってるし。
問題は日本国内で同PSを盛り上げていくかだがSIEJAには正直無理だろう。米国におけるソニーピクチャーズを日本に当てはめればソニーミュージックジャパンなんだから元の体制に戻してSMEJが半分株式を持つか、SIELLCをSMEJの100%子会社にしてしまったほうが上手く行くと思う。SIELLCは技術はあってもそれ以外のすべての面、販売、流通、宣伝、コンテンツ制作でSMEの方がはるかに上回ってる。
訂正。SIELLC→SIEinc
強い需要って何だろう?転売屋の複数アカウントの抽選申込数?一般ユーザーが複数社に申し込みしてるから?この二点は想像に難くありません。でも、それって幻の需要ですよね?
とどのつまり、少ない生産数が故の産物に他ならないと思います。
非常に歪んでいるんです。正常ではない状態で需要が多いか少ないかなどわからない、読めないというのが正しいのではないでしょうか?
物には売り時があります。特に次世代機と呼ばれるものは先進性が重要かと思いますが、2年もたてば型落ち、PCでは3年たてば更新も見えてきます。加えて、専用タイトルの少なさ(ハードの出荷が少ない以上、サードはマルチ展開するしかない)。
あまりにも待たせすぎて、PCを導入するコストより抽選などという一見平等で実は不平等な方法で待たされた挙句、転売価格を見せつけられるストレスが上回った場合、マニア層にもPS離れが一挙に目に見える形で現れるでしょう。性能がどうとか、映像がどうとかの問題ではないのです。手に入らないものは忘れ去られ、代替品(この場合PC)にとってかわられるだけです。悪いことに、次世代ゲーム機はPCに近すぎます。お金を出せば、その性能すら軽く超えられるものがすぐ手に入るのです。なにも小難しいことではありません。
8月下旬に、天下分け目の戦いと言われた「関ヶ原の戦い」があった9月15日からPS5が値上げすると告知されましたっと
ギャグのようなドン底展開
更にひどくなってて、草
底抜けましたね。
記事とは逆の意味でしょうけど。
Thank you very much for sharing, I learned a lot from your article. Very cool. Thanks. nimabi