PSVR2シネマティックモードの感想

システム

シネマティックモードをいろいろ使ってみた感想です。

良かったところ

没入感が素晴らしい

最初はサイズや画質を気にしていましたが、没入感がとても良いことに気づきました。

PSVR2の完璧と言える遮光性により外部の光は入りません。有機ELの本物の黒の表現も良くて、画面が真っ暗になると本物の黒の世界に包み込まれてしまいます。
ヘッドホンによって外部の音も遮断されます。

この世界には目の前の画面しか存在しておらず、否でも応でもそこに集中して没入してしまいます。
これは大型テレビやプロジェクターや映画館でもできないことです。没入レベルの高さはVR機器が圧倒的に良いです。映画の世界に閉じ込められるのが最高でした。

寝ながら見られる

プレイエリアに設定した範囲内ならどこでもどんな体勢でも視聴可能です。

寝ながら天井にスクリーンを表示することもできますし、実際に私は寝ながら視聴しています。大型4Kテレビは向かい合わないといけませんし、スマホは手に持たないといけません。固定して視聴する方法を試したこともありますが、小さな画面を固定して見るのは良い感じではありませんでした。寝ながら視聴の楽さはPSVR2のシネマティックモードが優位です。

画面サイズ変更

シネマティックモードは細かな画面サイズの変更が可能です。初代PSVRは大雑把な変更しかできませんでした。

この変更がクイックにできるのも良いです。
PSボタンをダブルタップするとかんたん設定が開き、パパッと変更できます。

素晴らしいワイド画面

アーケードアーカイブス ダライアス

初代PSVRで話題になっていた『アーケードアーカイブス ダライアス』をPSVRのシネマティックモード画面サイズ最大でプレイすると自然な三画面プレイになるという話。
私は試していなかったので『アーケードアーカイブス ダライアス』を購入してPSVR2のシネマティックモード画面サイズ最大でプレイしました。

これは「すげぇ」と思いました。この解像度のゲームならフルHDのシネマティックモードで何の問題もなくキレイに表示されますし、目の前に横長の画面が自然に存在している感じでした。
テレビ・モニターのような枠がないことと、シネマティックモードの画面サイズだからこそこうなります。

デス・ストランディング ディレクターズカット

『ダライアス』の疑似三画面体験をして、これは『デス・ストランディング ディレクターズカット』のワイドモードもいい感じになるのでは?と思って試してみました。

ワイドモードとは16:9モニターに21:9でゲーム画面を表示し、擬似的にウルトラワイドな体験を楽しめるモードです。しかし、テレビ・モニターでは上下に黒帯が入って、ワイドな開放感どころか狭苦しさを感じてしまいます。

PSVR2のシネマティックモード画面サイズ最大ではいい感じです!
テレビ・モニターのような画面の枠がありませんから、真っ暗な世界の中に21:9の映像だけが存在しています。上下をカットされている感じもありません。「これぞワイド!」という広がりが感じられ、画面サイズ調整によって小ささも感じません。
解像度は高くないですけどね。

The Order: 1886

PS4の『The Order: 1886』や『サイコブレイク』でも私は不満を感じていました。『サイコブレイク』は後に16:9モードが追加されましたけどね。

数年ぶりに『The Order: 1886』を起動してみました。
これもいい感じ!映画をプレイしている感覚が一番強く感じられました。
大嫌いだった上下に黒帯が入るゲームが、PSVR2のシネマティックモードでは一番好きになります。

ワイルドアームズ セカンドイグニッション

PS Plus プレミアムのクラシックゲームも本来なら左右が黒く塗られますが、PSVR2のシネマティックモードなら映像だけが自然に存在しています。どんな画面比率だろうと問題なしです。
ただ、元々の解像度が低すぎるゲームは大きな画面になると粗が目立ちます。シンプルなドット画ならば濁りや滲みのような見にくさは感じにくいですが、そうでないゲームは粗が目立ちます。

今後、VR機器が進化して解像度にまったく不満がないレベルになれば、4:3だろうが16:9だろうが21:9だろうが、黒帯の狭苦しさを感じる事なく、画面の小ささも感じない自分の好きなサイズで対応できますね。いい発見ができました。

気になったところ

画質はフルHDの少し下

シネマティックモードの解像度はフルHD(1,920×1,080)となっておりますが、PSVR2のパネル解像度2,000×2,040の中に画面が表示されているわけですから、画面部分の解像度はフルHDの少し下という印象になります。
画が大きくなればなるほど単純にピクセルも大きくなりますから粗に気付きやすくなるというのもあります。
もう4Kを見慣れており、解像度という部分では旧世代感を感じるところがあります。

個人的には映画鑑賞としては十分使えて、ゲームプレイには物足りないという印象です。

スクリーンに投影された映像をかなり遠くから見る映画館で映像のシャープさを感じたことはないですし、PSVR2のシネマティックモードは自宅でのミニ映画館的な体験としては素晴らしいものと感じました。
映画の場合は単純に画面の大きさが迫力にも繋がっていると思います。

普段のゲームプレイは4Kモニターを使っていますから、ゲームにおいてはシネマティックモードの解像度の不満は感じやすくなります。
ゲームの場合は画面が大きすぎてもプレイしにくいという問題もあります。
ゲームの世界に閉じ込めてくれる没入感は良いですけどね。

視聴までの手間

試す前からわかっていたことですが、シネマティックモード視聴するまでの手間がスマホやテレビに比べて不利な部分です。
PS VR2 Senseコントローラー(右)のPSボタンを押してPS5本体の電源が入り、PS VR2 Senseコントローラー(左)のPSボタンを押す。
PSVR2本体の電源を入れて被って視聴。

せめてPS VR2 Senseコントローラー(右)のみで起動→視聴できるようにしてほしい。PS VR2 Senseコントローラー(右)のPSボタンを押すとPS5本体とPSVR2本体の電源が入り、そのまま視聴できれば楽になります。
DualSenseで起動する場合は勝手にPSVR2本体の電源が入ると困るけど、PS VR2 Senseコントローラーで起動する時はPSVR2本体を使いますから、自動で電源が入ってほしいです。

テレビ・モニターは完全に不要にしてほしい

PSVR2はセットアップにテレビ・モニターが必要です。これがちょっと残念というかもったいなく感じるポイントです。セットアップ中も「これだけのためにテレビを求めるのはなぁ…」と思いました。

完全にテレビ・モニターは不要にして、PS5とPSVR2だけで非VRゲームも動画も全て楽しめるようになれば機器として面白いと思いますし、PSVR2がテレビ・モニターの代わりになれば機器としての価値も高まります。シネマティックモードの存在によってそれが可能になったとなれば、このモードの存在感もグッと増します。
これに関して個人的に困ってることは一切ないですが、PSVR2はPS5がないと使えません。そのかわりテレビ・モニターはいらないよ、となればいいなと思います。

使うか使わないか?

最重要なのは「今後もずっと使うか?」というところです。初代PSVRのシネマティックモードは使いませんでした。
今までスマホや大型4Kテレビで映画やYoutubeを見ていたのが、PSVR2のシネマティックモードに変わるか?という。映画っぽい体験の良さはPSVR2が圧倒的に良いですが、利便性はスマホが圧倒的に良いですからね。差し引きして結局どっちを「今後もずっと使うか?」が最重要になります。

映画鑑賞に活用

今のところ映画鑑賞で使っています。ちょっと試して終わり、ではなくPSVR2のシネマティックモードのおかげでAmazonプライムビデオで映画を視聴するようになりました。自宅のミニ映画館で没入できる体験が気に入り、趣味として映画を楽しむ割合が増えました。
解像度にも満足していますが、それ以上に没入感が良いと感じています。映画しか存在していない世界に閉じ込められて自然と集中して没入します。

Youtubeはスマホ

Youtubeでは使いません。Youtubeはサッと見られるスマホで見ます。
まったく使わないわけでもありません。ほぼ固定カメラの歌とかダンスを最大サイズで視聴すると、目の前で演じてもらっているようですらあり、自分1人のためにサービスしてもらっているようで申し訳なさを感じるほどです。そういう魅力ある体験はPSVR2のシネマティックモードで味わいます。

大型4Kテレビは選択肢から外れた

大型4Kテレビは選択肢から外れました。大型4Kテレビに向かい合って映画を見るくらいならPSVR2のシネマティックモードを使います。Youtubeは言わずもがなスマホです。

とは言え存在価値がなくなったわけではまったくなく、複数人に視聴する時は絶対に必要です。

ゲームは微妙なところ

ゲームに関しては、まだわかりません。VRゲームばっかりやっていますからね。お試しで非VRゲームをシネマティックモードでプレイしてみたところで、今後も使うかどうかの判断はできません。
21:9に対応しているゲームはシネマティックモードを使いたくなりますけどね。

やはり画質が気になるポイントになります。ミニ映画館体験としては画質に不満はないですが、普段4Kモニターでプレイしているゲームとなると画質の不満は感じやすくなります。
ゲーム世界に閉じ込めてもらえる没入感と画面サイズの迫力が不満を上回るかどうかというところです。
今のところ非VRゲームをプレイする予定はありませんが、プレイする時はシネマティックモードをがっつり体験して判断したいです。6月の『ディアブロ IV』と『ファイナルファンタジーXVI』は購入します。

PSVR2シネマティックモード起動のエネルギー

PSVR2のシネマティックモードを使うのは、大袈裟に言えばエネルギーがいります。このエネルギーを消費してまでシネマティックモードを使いたいか?というところが分かれ目です。
視聴する環境も大事です。こういう体勢で視聴するというベストな環境を自分で設定しておく必要もあります。なんとなーくでは使いにくいです。

1時間30分~2時間の映画をスマホで安く消化したくないからこそ、「2時間映画を楽しむぞ!」という気持ちで入って、PSVR2のシネマティックモードでの没入できるミニ映画館的体験を強く求めます。そのためなら準備するエネルギーは苦になりません。

Youtubeは短時間ですし、そこまで気合を入れて視聴する事もないですから、PSVR2を準備するのが面倒なのでスマホでいいです。

ということで、今のところは映画での利用がメインです。
非VRゲームに関しては、がっつりやるゲームがリリースされた時に使ってみて判断します。

まったく使わなかった初代PSVRの時よりは進化して、映画での利用は合格範囲に入りました。こういう進化を感じられるのも楽しいのです。次に買うVR機器はPSVR2のアップグレードモデルかPSVR3かわかりませんが、感じていた不満が消えて進化を感じられるのも先の楽しみとしてあります。
私がPSVR2をめちゃくちゃ楽しめているのは、PSVRをかなり使ってきたからだとも思います。

コメント

  1. ジャーニー より:

    シネマティックモードの映画鑑賞気に入ってるのですが、寝ながら見る場合のしっくりくる方法が見つけられなくて後頭部や首に負担がかかってます。
    ヘッドバンドの部分の出っ張りの対策はどのようにしてるか教えていただけると嬉しいです。

    • ハマーキー より:

      今はシンプルに枕を使っています。
      2時間以内の映画鑑賞においては不便を感じていませんが、枕の形や柔らかさにこだわればもっと良くなるかもとも思います。

    • 匿名 より:

      hdmiを外しとくと、VRだけでよくなりますよ。
      あと、元々のコントローラを使えば、シネマティックモードを使う分には起動早めかも。VR付属コントローラはVRゲームをするときだけで問題ないです

  2. 匿名 より:

    首枕だと出っ張りは関係無くなりますよ

  3. 匿名 より:

    PSVR2が初VRです。自分はホラー映画やホラーゲームが好きなのでどちらもPSVR2を使うようになりました。没入感が段違いです。

  4. ルチ より:

    VR表示するためにHDパネルをレンズで引き伸ばす根本の仕様のため、精細感は4Kパネルと比較はおろかHDパネルにも劣る。あとザラザラ感が気になりだすと止まらない。
    単純に装着したまま2時間はつらい。
    映画はテレビで見るわ。

  5. 匿名 より:

    欲を言うならもっと拡大表示できたらなと思うところですかね
    映画館の最前列にも負けない拡大表示が欲しいです

  6. 匿名 より:

    PSVR2のVRゲームをプレイしないのであれば、専用コントローラーを使わなくても良いですね。
    私はシネマティックモードだけ使いたいときは、DualSenseコントローラーだけ使って起動もプレイもしています。

  7. 匿名 より:

    シネマティックモード使用して、非VRゲームをやってみたのですが、左右の端がぼやけています。
    顔を端に向けるとはっきり見えるのですが、顔を正面を向いたまま、右のステータスなど文字を見ると明らかにぼやけており、やりずらさを感じています。
    せっかく大画面で集中してできるのに、それだけがプレイに支障がでて残念なのですが、他のかたは気にならないでしょうか。
    それとも私の設定の問題?

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