PSVR2最初の感想

ハードウェア

PSVR2を触った最初の感想をざっくりと。

簡単なセットアップ

家庭用ゲーム機は「わかりやすさ」が非常に重要ですから、コード1本で繋げて簡単なセットアップは素晴らしいです。初代PSVRは配線のパズルゲームみたいでしたからね。

被り心地

Twitterを見ると「VRヘッドセットがズレやすい」という声をチラホラ見ます。髪が長くて後頭部が絶壁型だとバンド後部がスルッとズレそうではあります。

個人的にはまったく問題ナシです。と言うのも前日に三分刈りにしましたから、短い毛と地肌が完璧なグリップ力を実現しています。後頭部も絶壁型ではないのでバンドはズレにくいです。

被った時の重量バランスも良く、被り心地は良いです。
重量が初代PSVR:600g→PSVR2:560gと軽くなっています。40g程度だと実感できるほどの差ではないですが、少しでも軽くなるのは歓迎です。

大幅に向上したグラフィック

グラフィックは満足できました。初代PSVRから大幅に向上したグラフィックに驚かずにはいられないし、別次元の圧倒的な差を感じます。
プレイした中では『バイオハザード ヴィレッジ』がトータルで一番良かった印象です。SIEを喰っちゃってファーストパーティのような存在感があります。

シャープでクリアなのは『カヤック VR』、オブジェクトが少ないシンプルな画ですけどね。水が本当に本物の水という感じです。
『Horizon Call of the Mountain』も体験としてわかりやすくて良いですね。冒頭のボートのシーン、美しい自然の中にいて間近で見る機械獣の迫力、震動や風圧までも感じられて「家庭用VRゲーム機がここまできたか!」という驚きと興奮は大きいです。コテコテなほどの「お家でテーマパーク」な体験ができます。

ただ、あくまでVRゲームとしての基準です。
VRゲームを未体験の人が2Dの4Kトレーラーを見て、あれがそのままVR世界になると思っているとガックリするところはあると思います。
90~120fpsのVRゲームは処理の重さが全然違いますから、家庭用ゲーム機の最前線のグラフィックがそのままVRに…とはいきません。でも、ゲーム世界の中に入るという感覚は非VRでは味わえないものであり、差し引きしても圧倒的にVRに魅力を感じます。

自然に動作しているアイトラッキング+フォビエートレンダリング

PS5+PSVR2がマシンパワー以上の美しいグラフィックになっている印象を与えているのはアイトラッキング+フォビエートレンダリングのおかげです。

先行レビューにもありましたが、プレイ中まったく気にならないほど自然に動作しています。そもそも知らなければ自分が見ている部分だけが高解像度で描画されているとは気付かないでしょう。

アイトラッキング+フォビエートレンダリングが完璧で安心した。

独自フレネルレンズ

スイートスポット(すべてが最も鮮明に見えるレンズの領域)が狭いため、ヘッドセットの被り方(縦)、IPD調整(横)、ゴーグルの前後調整(距離)は超重要です。
微妙に合っていない時の微妙なボケ加減が本当に微妙なため、気付かない人は「こういうもの」だと思ってしまう可能性があります。映像がボヤけていると感じる人は、もしかしたら調整が不十分かもしれません。

プレイ中、ゴッドレイはまったく感じませんでしたというか意識していませんでした、意識して見れば気付けたかもしれませんが、普通にゲームを楽しんでいたので何も問題は感じなかった。
視野角は初代PSVRが100度でPSVR2が110度ですから広くなっています。でも10度差なので実感として「広くなったぁ」とまでは感じないです。もちろん「狭いなぁ」とも思わず、不満のない視野の広さがあります。
Meta Quest 2が90度ですから、Meta Quest 2→PSVR2の流れで体験した人は広く感じるのかもしれません。

有機EL+HDRは素晴らしいです。
特に『バイオハザード ヴィレッジ』で「本物の黒」が生きていましたし、漏れてくる光の表現も良いです。
ライトシールドがしっかり光を処断してくれているのも素晴らしい。

最後に繰り返して言いますが、ヘッドセットの被り方(縦)、IPD調整(横)、ゴーグルの前後調整(距離)。神経質なくらい意識してベストな設定にした方が良いです。
スイートスポットの狭さは癖があると言えますから、合わせ方に慣れる必要はあると思います。
特にヘッドセットの被り方での縦の合わせ方がポイントです。横にズレる事は珍しいと思いますから、ボヤけた時は縦のズレを疑いましょう。

スイートスポットは狭いですが、初代PSVRよりもクッキリシャープに合わせられる印象があります。そもそもの解像度の差もありますが、初代PSVRでは妥協しないといけなかった部分も、PSVR2では細かく合わせられる感じです。

精度の高いコントローラー

コントローラーの精度は不満がありません。これもPS Move モーションコントローラーとは別次元の差を感じます。

オーブ型で持ちやすく、168.5gという軽さもプレイ中の負担を感じない重量。

プレイ中にコントローラーとコントローラーをぶつけちゃったり、ヘッドセットにかすったりするのはVRゲームあるあるであり、慣れれば大丈夫です。

気になる問題はPSボタンの誤爆。『Horizon Call of the Mountain』をプレイ中、ギュッと握る操作が多いですから特に最初は何度か誤爆しました。意識してPSボタンを押さない持ち方にすれば大丈夫。でもPSボタンの位置と反応具合は良くないと思います。

VRと相性が最高なハプティックフィードバック

PS5のDual Senseコントローラーもハプティックフィードバックに対応しており、私も気に入っている機能ですが、ハプティックフィードバックはVRで使ってこそ最高だと実感できました。

美しい映像とTempest 3Dオーディオで作られた世界にいると錯覚効果が絶大です。
『Horizon Call of the Mountain』の機械獣の風圧や振動は「その場にいる」という感覚を味わわせてくれました。
『バイオハザード ヴィレッジ』でショットガンを撃った時の頭に響く感じや、頭上での振動を頭で感じる臨場感も印象的です。
振動自体は単純な振動でも、映像と音の効果で「その触感」になります。
映像+音+触覚が相互作用して、今までにない錯覚効果を生んでいます。

大満足

期待以上のPSVR2、めちゃくちゃ楽しいです!閉塞感を感じていたビデオゲームに新たな刺激を与えてくれました。
ここまでローンチで興奮できたゲーム機器は初めてかもしれません。

初代PSVRの感激と興奮も大きかったですが、同時に大きな粗が見えていました。PSVR2では粗が削られて洗練されており、目に見えて大きな不満はなかったです。
ただ、あくまでも初代PSVRという基準を持っており、そこからの絶大な進化幅を感じられるからこその感激と興奮でもあります。VR慣れもしており、酔いの問題がまったくないのも初心者とは事情が違います。

気になるところとしては、スイートスポット(すべてが最も鮮明に見えるレンズの領域)が狭いため慣れるまで難しいのと、コントローラーのPSボタンの誤爆ですね。
初めて触った初日ですから、このあたりは慣れでどうにかなるでしょう。
ヘッドセットがズレやすい人はピントもズレますから、難しい問題かもしれません。

PS5+アイトラッキング+フォビエートレンダリング+ハプティックフィードバック、これが標準であるPSVR2というプラットフォームで、どんなVRゲームが生まれるか楽しみで仕方ないです。

まだ初日なのでざっくりであり、とりあえずセットアップできて無事に遊べて大きな問題がなくて一安心であります。まず慣れなきゃという状態ですから、明日以降じっくりたっぷりプレイしたいです。

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