SONY ゲーム&ネットワークサービス分野 決算 2023年度 第3四半期決算

販売数・データ

ソニーグループのゲーム&ネットワークサービス分野の2023年度 第3四半期決算(2023年10~12月)まとめ。

PS Plus/ハード/ソフト

年月 PS Plus会員数 PS5販売台数 ソフト PS4※2013年~
2020年4-6月 4,500万人 9,140万本
SIE: 18.7%
2020年7-9月 4,590万人 8,180万本
SIE: 12.8%
2020年10-12月 4,740万人 450万台 10,420万本
SIE: 19.0%
450万台
2021年1-3月 4,760万人 330万台
(780万台)
6,140万本
SIE: 7.9%
300万台
(750万台)
2021年4-6月 4,630万人 230万台
(1,010万台)
6,360万本
SIE: 10.5%
270万台
(1,020万台)
2021年7-9月 4,720万人 330万台
(1,340万台)
7,640万本
SIE: 7.6%
330万台
(1,350万台)
2021年10-12月 4,800万人 390万台
(1,730万台)
9,270万本
SIE: 11.3%
640万台
(1,990万台)
2022年1-3月 4,740万人 200万台
(1,930万台)
7,050万本
SIE: 14.5%
240万台
(2,230万台)
2022年4-6月 4,730万人 240万台
(2,170万台)
4,710万本
SIE: 6.4%
300万台
(2,530万台)
2022年7-9月 4,540万人 330万台
(2,500万台)
6,250万本
SIE: 6.7%
400万台
(2,930万台)
2022年10-12月 4,640万人 710万台
(3,210万台)
8,650万本
SIE: 20.8%
840万台
(3,770万台)
2023年1-3月 4,740万人 630万台
(3,840万台)
6,800万本
SIE: 9.5%
230万台
(4,000万台)
年月 アクティブユーザー PS5販売台数 ソフト PS4※2016年~
2023年4-6月 1億800万人 330万台
(4,170万台)
5,650万本
SIE: 6.6%
350万台
(4,350万台)
2023年7-9月 1億700万人 490万台
(4,660万台)
6,760万本
SIE: 4.7%
390万台
(4,740万台)
2023年10-12月 1億2300万人 820万台
(5,480万台)
8,970万本
SIE: 16.2%
970万台
(5,710万台)

雌雄を決した2023年

Ampereの2023年ゲームハード販売台数の分析。

PS5 Xbox Series X|S Switch
2,250万台
前年比65%増加↑
760万台
前年比15%減少↓
1,650万
前年比18%減少↓

家庭用ゲーム機のシェア争いの雌雄を決したと言えるような年になりました。
この展開自体は、ほぼ予想通りでした。
日本でつまずいたPS5が余裕で家庭用ゲーム機の覇権を獲る理由 | PSVR2非公式ブログ
PS5の2,250万台(65%増加)は予想以上に売れましたし、Xbox Series X|Sの760万台(15%減少)というのは予想以上に厳しい数字ではあります。

任天堂はハード切替の時期ですからSwitchの減少は予想通り。18%減少とは言え、ハード切替の直前に1,650万台はすごいと思います。この数字は予想以上。
2024年内に任天堂の新ハードが出ると予想されますが、どんなハードであろうと0台にリセットされて市場を作るまで時間がかかりますから、2024年~2025年はPS5の黄金期になるかと思います。
任天堂の新ハードの懸念は価格ですね。円安が継続していますし、ハードの生産コスト自体も上がるんじゃないでしょうか。任天堂がよっぽどの逆ザヤを決断しない限り、今までより高価になるはずです。任天堂のハードは日本でたくさん売れますから、円安はかなり難しい問題でしょう。

高価格のまま売れたPS5

PS5が家庭用ゲーム機において覇権を獲ったと言えるような状態になるのは予想通り。しかし、予想外だった点もあります。高価格のままそれなりに売れたことです。

  • 2016年
    9月 PS4 Slim 32,378円/$299
    10月 PSVR
    11月 PS4 Pro 48,578円/$399
  • 2023年
    PS5 59,980円・66,980円/$449・$499

とは言え、同時期のPS4は970万台であり、PS5は820万台ですから、価格と新モデル(Slim&Pro)の差は感じられます。
PS4 Slimは見た目のインパクトもありましたし、32,378円/$299は安すぎます。Proに関しては2台目として買う人も多かったでしょうし、私もそうです。
この状況にしては今のPS5は頑張って喰らいついた方かと思います。

PS5が1億台以上を目指すとなると、ライト層を含めて幅広く販売する必要がありますから、いずれは低価格化が必要になってくるでしょう。今後は価格が最重要ポイントになるんじゃないでしょうか。

大きく外れた2500万台という目標

2023年3月時点で、2023年度のPS5の出荷台数の目標を2500万台にすると語っていました。
これは大きく外れ、最終的には2000万台ほどになりそうです。

これほどにも目標から大きく外れたのは不自然なくらいですから、本来ならPS4の時のように大幅な値下げも考えられていたのかもしれません。
PS4 Slimの驚異的な安さとProモデルの2台目需要で2000万台だった事を考えると、今のPS5の価格で2500万台という目標は的外れすぎますからね。

終わっていたPS Plus会員数の発表

私がゲームの情報から離れているうちにPS Plus会員数が非公開になっていました。伸び悩んでいるのでしょう。他の製品・サービスにも言えますが、悪い数字は発表したくありません。数字が良ければそれ自体が宣伝になり、株価アップにも繋がりますから隠す理由はありません。
XBOX GAME PASSも2021年1月に1800万人、2022年1月に2500万人と発表されて以降、正式な発表はなくなってしまっている。勢いがある時は大きく発表し、伸び悩むと隠すのは珍しくありません。

サブスク&定額制サービスはどこも伸び悩んでいる印象であり、値上げやCM挿入の話題もよく聞きます。
一時期のサブスクブームの後のサブスク疲れのような状態なんじゃないでしょうか。
サブスクを伸ばすための無理な投資、値上げ、そしてサブスクを頑張った結果としてソフトが売れにくくなる…。ここを頑張っても良い未来は見えません。ほどほどで良いでしょう。

今はアクティブユーザー数の発表が注目どころです。これも発表されなくなったなら良くない状況と言えるでしょう。
PS5版とSteam版が同日リリースだった『HELLDIVERS 2』。Steam版が好調なようですから、今後もSteam版と同日リリースのライブサービスゲームが好調であるなら、PlayStationプラットフォームのユーザー数だけを公開する意味が弱くなるという可能性はあるかもしれません。

8年周期の可能性

過去記事にも書いた8年サイクルへの期待。これまでのPSは7年です。

  • PS1: 5年3ヶ月
  • PS2: 6年8ヶ月
  • PS3: 7年0ヶ月
  • PS4: 7年0ヶ月

PS5が8年に延びる事を期待しています。
任天堂は新ハードの発売が過去にないほど遅れていて、Switchが発売してから6年11ヶ月11日が経過しています。7年を超えそうです。9月以降に新ハード発売なら7年半以上になります。
ハード性能的には厳しいでしょうけど、サイクルが延びるのは良いことだと思います。今まではサイクルの短かった任天堂が延ばしていますから、SIEも+1年に期待。

  • GC: 5年2ヶ月
  • Wii: 5年11ヶ月
  • Wii U: 4年3ヶ月
  • DS: 6年3ヶ月
  • 3DS: 6年

PS5はPS4の同時期と違ってProモデルが出ませんでしたから、2024年9~11月にProモデルを出して、2028年11月のPS6まで引っ張る可能性はあるかと思います。8年の中間にProモデルを出すのはバランスが良いです。

SIEと任天堂がそれぞれ8年サイクルで、PS5の中間にあたる2024年に任天堂が新ハードを発売すると、お互いのピークがズレて都合が良いと思います。
PS4とXbox One、PS5とXbox Series X|Sのように、同時期だと潰し合い状態になって片方が厳しい状況になりやすいんじゃないでしょうか。
PS3より1年早かったXbox360は一定の成功を収めました。初代Xboxは家庭用ゲーム機への参入の挨拶程度でしたけども、ホップ(初代Xbox)→ステップ(Xbox360)までは順調だったように見えます。

コンソールサイクルの後半

> 25年度3月期の見通しについて、発売から5年目となるPS5の来年度以降の販売台数は、コンソールサイクルの後半に入り、緩やかに減少するとした。
> ソニーG、PS5販売見通し引き下げ 金融子会社は来年10月上場 | ロイター

2025年度3月期(2024年4月1日から2025年3月31日)に関して「コンソールサイクルの後半」という発言があったようですが、2024年5月9日で3年半、2024年11月9日で満4年ですから、7年で見て半分経過なのか8年で見て半分経過なのかは判断できません。

十時氏は収益性を強く意識しているように感じられました。収益性を重視するなら8年サイクルの方が良いんじゃないでしょうか。ハードが普及しまくっている状態でソフトを出せる期間は1年でも長い方が良いです。
強いライバルがいない状態でサイクルを早める必要もなさそうです。

営業利益/売上高(G&NS)

PS5世代 営業利益/売上高 PS4世代 営業利益/売上高
2020年10-12月 802億円/8,832億円 2013年10-12月 180億円/4,418億円
2021年1-3月 330億円/6,603億円 2014年1-3月 △105億円/2,639億円
2021年4-6月 833億円/6,158億円 2014年4-6月 43億円/2,575億円
2021年7-9月 827億円/6,454億円 2014年7-9月 218億円/3,095億円
2021年10-12月 929億円/8,133億円 2014年10-12月 276億円/5,315億円
2022年1-3月 873億円/6,653億円 2015年1-3月 △56億円/2,895億円
2022年4-6月 528億円/6,041億円 2015年4-6月 195億円/2,886億円
2022年7-9月 421億円/7,207億円 2015年7-9月 239億円/3,607億円
2022年10-12月 1,162億円/12,465億円 2015年10-12月 402億円/5,871億円
2023年1-3月 389億円/10,732億円 2016年1-3月 51億円/3,155億円
2023年4-6月 492億円/7,719億円 2016年4-6月 440億円/3,304億円
2023年7-9月 489億円/9,541億円 2016年7-9月 190億円/3,199億円
2023年10-12月 861億円/14,444億円 2016年10-12月 500億円/6,177億円

1兆4,444億円の売上高は過去最高のようですね。
PS4世代もゲーム事業が絶好調という印象だったのに、それを超えているのは決算の度に驚かされます。
こんなに安定して儲かっているならPSVR2へも投資してほしいですね。でも収益性を考えると厳しそうです。

PS3/PS4/PS5ハード販売台数比較

PS3 PS4 PS5
2006年度
361万台
2013年度
750万台
2020年度
780万台
2007年度
924万台(1,285万台)
2014年度
1,480万台(2,230万台)
2021年度
1,150万台(1,930万台)
2008年度
1,006万台(2,291万台)
2015年度
1,770万台(4,000万台)
2022年度
1,910万台(3,840万台)
2009年度
1,300万台
2016年度
2,000万台
2023年度
1,640万台
※第3四半期時点
2010年度
1,430万台
2017年度
1,900万台
2024年度
2011年度
1,390万台
2018年度
1,780万台
2025年度
2012年度
不明
2019年度
1,360万台
2026年度

2023年度のPS5、第4四半期を残した状態でPS4(2016年度)との差は360万台。PS4との価格差やProモデルが未リリースという状況の中では高い壁かもしれません。
ただ、強いライバルがいない状況であり、家庭用ゲーム機のユーザーがPS5に集まってくるのは期待できるところです。欧州では本体のセールもやっているようですから、伸びるかどうか。

コメント

  1. 匿名 より:

    決算なのにまだ発売一年も経ってないpsvr2に全く触れてないのがなぁ
    もうすでに終わったんだな(´;ω;`)

  2. 匿名 より:

    ヘルダイバー2は100万時点でPS:PCが50:50
    その後36万同接発表の時点でPCが15万でPSが21万なんでPC以上にちゃんとPS版が好調ですよ

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