『スター・ウォーズ:テールズ・フロム・ザ・ギャラクシーズ・エッジ – 拡張版』をクリアした感想。
このゲームは『スター・ウォーズ』のVR-FPSです。
メインミッションとサブミッションがあり、全体地図から移動先を指定して関連するミッションをクリアする方式です。
良かったところ
銃撃戦が楽しい
このゲームの一番の魅力は銃撃戦でした。
主人公が簡単に死ぬので最初は難しいかと思いましたが、慣れるとノーマル難易度で丁度良いバランスだと感じました。被弾するとダメージが大きいですから、物陰に隠れながらの緊張感のある銃撃戦が楽しいです。
時には動きまくりながら撃ちまくるのも気持ちいい。
敵のAIも中々良くできていて、カバーアクションしながらの銃撃戦を楽しみやすい動きをしてくれます。モーションも気持ち悪いくらいリアルに感じるところがありました。
操作性が良い
VRゲームとしての操作性が良いです。両手武器がないところなんかは、ちゃんと考えているなと思います。トラッキングも問題なく、片手銃の操作性も良くて、銃撃戦の面白さに繋がっています。
オールキットツールのドライバーとバーナーも使いやすかったです。
凝った作り
シンプルゲームが多いVRゲームですが、このゲームは作りがゴージャスに感じます。VRゲームとしてはA級と言えます。
回想シーンで主人公キャラが変わる場面があり、その主人公専用の操作になります。殺人ドロイドになったり、ライトセイバーとフォースを使うキャラクターになったり、別ゲーのようになります。
非VRゲームだと主人公が一時的に変わるミッションはつまらなくなったりする場合も多々ありますが、このゲームはVR体験として濃くて、ハズレ無しでした。
ロケーションの個性も魅力的です。刺激的な旅だと感じられます。
イベントシーンもテキストや2Dムービーではなく、しっかり体験させてくれます。
ストーリーは、最初は退屈なおつかい感がありましたが、中盤から終盤はそれなりの見せ場がありました。と言っても、さほど盛り上がりは感じませんでした。
スター・ウォーズの有名なキャラクターが何人か出てきますから、ファンならVR世界での対面に感激できるかもしれません。
グラフィックとフレームレート
グラフィックは良いです。元がMeta Quest 2のゲームなのでグラフィックのクオリティは高くないだろうとなめていましたが、『The Walking Dead: Saints & Sinners – Chapter 1 & 2』のようにPSVR2への最適化がしっかりされている印象です。
PSVR2ゲームのフレームレートは、ざっくり言って2タイプに分かれます。よっぽど軽いゲームならネイティブ120fpsもあるでしょうけど、基本的には2タイプ。
- ネイティブ90fps
映像の安定性が高い
負荷は90fps相当なのでグラフィックに力を入れるのが難しくなる - フレーム補間技術(リプロジェクション)による120fps
映像が不安定でカクつきや酔いやすさを感じやすい
負荷は60fps相当なのでグラフィックに力を入れやすい
本作はネイティブ90fpsなのでVRゲームとして映像の安定性があって快適にプレイできて良いです。フレーム補間技術(リプロジェクション)による120fpsというのは、感覚としては可変60fpsの不安定さを感じます。
ネイティブ90fpsですと負荷が大きいですからグラフィックに力を入れるのが難しくなりますが、『スター・ウォーズ:テールズ・フロム・ザ・ギャラクシーズ・エッジ – 拡張版』や『The Walking Dead: Saints & Sinners – Chapter 1 & 2』がネイティブ90fpsのグラフィックとして今のところ最高峰なんじゃないかと思います。
ボリュームは普通
メインストーリーのボリュームは5時間30分ほどです。非VRゲームの感覚だと短いですが、ストーリー性のあるVRゲームとしては悪くないボリュームです。
ゲーム進行は銃撃戦がメインで、パズルと言えないようなレベルの簡単な作業がたまにあるくらいです。ありがちなつまらないステルスがないのは好印象。
気になったところ
基本部分で説明不足
基本操作とシステムに関する部分でやや説明不足な印象です。
オールキットツール
お腹のやや左あたりにあるオールキットツール。
R1orL1で持ってからスティックで「ドライバー」「バーナー」「電気」を切り替えてL2orR2で使用する。
スキャナー
左腕に装備しているツールにスキャナー機能があります。
3つ並んでいるボタンの中央をR2で押すとスキャナーが起動しますので、それを対象物に向ける。
回復
自動回復はありません。バクタ・スプレーというアイテムを使います。バクタ・スプレーをL1orR1で持ってL2orR2で使用します。
このゲームは両手首にもアイテムがセットできる仕様になっていますから、ポーチに入っているバクタ・スプレーを手首にセットしておくと使いやすいです。
バクタ・スプレーはムーボの工房で50クレジットで購入可能です。
字幕が読みにくい
字幕がオブジェクトに埋もれないように前後に動いてくれるのですが、近すぎる時に読みにくいです。
表示される文字数が多すぎる時もあります。
微妙にロードが長い
エリア移動で10秒ほどのロード待ちがある場合があります。PS4世代で考えたら10秒は速いですが、PS5世代だとロード画面を見ながら10秒待つのは旧世代の体験に感じます。
武器強化ができない
武器は使い捨てシステムです。4つまでホルダーに保持できますが、撃ち切ったら銃を捨てて別の銃を拾う。
拾った武器でやりくりする面白さはありますが、使い捨てシステムだと武器に愛着が持てずに武器強化もできませんから、良いシステムとは思いませんでした。
価格
$49.99なのは悪くありません。VRゲームの中では高いですがVRゲームはシンプルゲームが多いから全体的に安いだけであり、このゲームのように力の入ったゲームはそれなりの価格で良いと思います。
しかしながら7,370円は高いです。$1=147円のレートになっています。まだまだ円安ですから現在のレート($1=133円)で計算しても6,648円になっちゃうんですけどね。なんとか$1=120円まで戻ってくれれば5,998円になって悪くない価格になります。
まとめ
- グラフィック:★★★★☆
ネイティブ90fpsでこのグラフィックは良いです。PSVR2の中で上位グループ。特にC-3POやストームトルーパーなどキャラクターの質感が素晴らしい。
- ストーリー:★★★☆☆
全体的に盛り上がりは感じにくかったですが、少しは見せ場がありました。VRゲームはストーリ性がないゲームが多いですから、ストーリー性があるだけでも嬉しいです。
字幕が読みにくくてストーリーが頭に入りにくい問題はあります。 - 酔い度:★★★★★
動き回るゲームですから酔いやすいでしょう。 - 総合:★★★★☆
30本ほどプレイしたPSVR2ゲームの中でトップ5に入ります。
難易度高めで緊張感のある戦闘が一番良かったポイントです。
グラフィックが良く、ロケーションの個性があり、複数の操作キャラクターの凝った作り、それなりのストーリーもある。価格は高めですが、こういう力の入ったVRゲームは少ないですから貴重です。
酔いやすさがあり、VRゲーム慣れした人向けの操作でもありますから、上級者向けではあります。
コメント
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