中途半端な『State of Play』は失敗を認めて廃止か改革が必要

イベント

2022年9月14日7時から『State of Play』が配信されました。State of Playにしては良い回でしたが、このイベントはもう廃止するなり逆に注力するなり改革が必要です。ジム・ライアンは失敗を認めよう。

ニンテンドーダイレクト 2022.09.13

  • バリアスデイライフ (PS4) 2022年9月16日15時
  • ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター (PS5/PS4) 2022年12月1日
  • クライシスコア-ファイナルファンタジーVII – リユニオン (PS5/PS4) 2022年12月13日
  • シアトリズム ファイナルバーライン (PS4) 2023年2月16日
  • オクトパストラベラーII (PS5/PS4) 2023年2月24日
  • ライザのアトリエ3 (PS5/PS4) 2023年2月22日
  • 零~月蝕の仮面~(PS5/PS4) 2023年初頭
  • テイルズ オブ シンフォニア リマスター (PS4) 今冬
Nintendo Direct 2022.9.13

State of Play

  • 鉄拳8 (PS5)
  • Star Wars: Tales from the Galaxy’s Edge (PSVR2) 2023年
  • DEMEO (PSVR2)
  • ホグワーツ・レガシー (PS5/PS4) 2023年2月10日
  • 龍が如く 維新! 極 (PS5/PS4) 2023年2月22日
  • PACIFIC DRIVE (PS5) 2023年
  • SYN DUALITY (PS5) 2023年
  • Stellar Blade (PS5) 2023年
  • RISE OF THE RONIN (PS5) 2024年
  • ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク (PS5/PS4) 2022年11月9日
State of Play | 9.14.2022 [日本語 – JAPANESE]

不評

『鉄拳8』『龍が如く 維新! 極』『SYN DUALITY』『RISE OF THE RONIN』の発表があり、「State of Playにしては」かなり良い回だと思います。BEST3には入りそう。

しかし、Twitterの反応では強めのガッカリ感が漂っている。
State of Play lang:ja | Twitter
state of play | YAHOO!JAPAN リアルタイム検索
まぁプレイステーション信者と言えるレベルじゃないと刺さりにくい内容だったのは理解できます。一般受けはしにくかった。

ジム・ライアン体制になってからガッカリされる発表イベントが多くなった印象があり、『State of Play』は象徴的な失敗イベントだと思っています。
ニンテンドーダイレクトに影響を受けて立ち上げたState of Playでしょうけど、遠く及んでいない。

理由は3つ、

  • 地域性が浅い
  • プレゼン力が弱い
  • 中途半端

地域性が浅い

ジム・ライアン体制になってJapanスタジオが解散したり日本の活動自体が弱くなり、グローバルな組織化が顕著になった。これによって地域性を失った。

2017年までは東京ゲームショウ前に『PlayStation® Press Conference in Japan』と題した国内展開の発表の場がありましたが、2018年からは廃止されました。プレイステーションが北米主導になった象徴的な出来事の1つでもあります。今回、午前7時から20分10タイトルという小規模な『State of Play』ですが、東京ゲームショウ前の発表イベントが久しぶりに復活したのは良いかと思います。

ただ、地域性は浅かったです。10タイトル中の日本のメーカーは4タイトルのみですし、ある程度はグローバルで受けるゲームのみが選ばれる。日本のゲームが多く深かったニンテンドーダイレクトとは大きな差。プレイステーションがグローバルな組織化されてつまらなくなったところが改めて見えた。
『PlayStation Showcase』であるならグローバルで受けるタイトル中心でいいけど、小回りも利くはずの小規模な『State of Play』で地域性が浅いのはつまらない。ChinaJoyでは中国を掘り下げ、gamescomでは欧州を掘り下げ、東京ゲームショウ前では日本を掘り下げるような深い地域性が見たいですし、配信時間もその地域の人が見やすい時間にするべき。グローバルを意識しすぎてタイトルも配信時間も中途半端になっている。結果、7時配信では日本での視聴者数が少なく、Twitterで話題にもなりにくい。

東京ゲームショウ前にやるなら、2022年3月10日の『State of Play』みたいな方向性の方が良かったと思う。『エグゾプライマル』『Ghostwire: Tokyo』『ストレンジャー オブ パラダイス ファイナルファンタジー オリジン』『ガンダムエボリューション』『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR』『The DioField Chronicle』『ヴァルキリーエリュシオン』ら日本のゲームがメインの回でした。

プレゼン力が弱い

ニンテンドーダイレクトは「こういう遊びができる」「こういうゲームだ」などポイントを押さえて丁寧に紹介しているゲームが多いです。どういうゲームか伝わりやすいし、興味を惹かれやすい。全体的にきちんとプレゼンしている。
「ニンテンドーダイレクト後に配信開始」「予約開始」もあり、動画イベントとの連動感もある。

プレイステーションやXboxはプレゼンというよりカタログに近く、メーカーから預かったトレーラーをそのまま流すパターンが多い。IP、クリエイター、デベロッパーなどのネームバリューで一喜一憂するが、「こういう遊びができる」「こういうゲームだ」というプレゼンはあまりしない。
IP、クリエイター、デベロッパーのネームバリューがあれば生のトレーラーの方がいいと思います。しかし、知名度の低いデベロッパーの作品や新規IPは魅力が伝わりにくい。『DEMEO』や『PACIFIC DRIVE』は日本では興味を持っている人が少ないでしょうけど、こういうタイトルはトレーラー垂れ流しではなくプレゼンする必要があると感じる。

『SYN DUALITY』もどういうゲームなのかがわかりにくかったけどPvPvEシューターとのこと。初報の印象から「思ってたのと違った」という声もチラホラ見た『エグゾプライマル』状態かもしれない。


『SYN DUALITY』『Stellar Blade』『RISE OF THE RONIN』など、新規IPに挑戦する姿勢は非常に良いです。ただ、新規IPだからこそ、プレゼンが上手くできないとユーザーからの大きな反響もないでしょう。

ニンテンドーダイレクトはプレゼン、State of Playはカタログ。3つめの理由とも合わせて、これが『State of Play』の失敗の大きな理由でもある。
ゲームの事を詳しい人が見るなら、「営業マンの余計な説明はいらないんだよ」と思える事もあるでしょうけど、幅広い人にアピールするイベントにおいては、カタログを置いておくだけではアピールが弱く、ニンテンドーダイレクトのようにプレゼンしないと響きにくいと思う。

中途半端

1つめのと2つめの理由も含めて『State of Play』は中途半端です。

任天堂はニンテンドーダイレクトを軸にしており、自社の大作から地域性の強い小・中規模なゲームまで含めていてバランスが良いです。
日本企業という事もあり、日本における地域性も満点。

SIEは自社の大作は『PlayStation Showcase』や『Summer Game Fest: Official Livestream』で発表しています。今回の『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』のように新たなトレーラーを公開する場としては使いますが、こういうトレーラーは発表イベントでなくてもポツポツ公開されていますから、大きく盛り上がるネタにはなりくい。よっぽど強いIPで、どういうゲームなのか情報が少ないゲームなら新トレーラーの盛り上がりもあると思いますが。
サードパーティも大作は『State of Play』以外の場で発表する事が多い。

『State of Play』はほとんどプレゼンしないカタログ形式ですから、大作・注目作の発表ならいいけど、トレーラーだけではユーザーが喰いつかない小・中規模のゲームの紹介には向かない。そういうゲームの紹介には優れたプレゼン力が求められる。

しかも地域性が浅いから地域性で狙ったターゲットに刺さる事もない。『実況パワフルプロ野球』などをプレイステーションが紹介する事はないでしょう。

噛み合っていないんですよね。ニンテンドーダイレクトを真似たようなイベントでソニーダイレクトとも言われるのにSIEの大作は発表しない。小規模なイベントなのに小回りが利かず地域性がない。大作・注目作が発表されにくい場なのにプレゼン力がない。
『バイオハザード RE:3』『バイオハザード RE:4』『鉄拳8』など、稀にサードパーティがビッグタイトルを持ってきてくれるのが見せ場になりますが、動画の再生数が多くない『State of Play』はサードパーティにとっての魅力が弱いし、PC/Xbox SeriesとのマルチでもありますからSIEの発表イベントとしては締まりにくく、やはりSIEが新発表を行う場にならないと盛り上がりにくい。

やるなら『PlayStation Showcase』や『Summer Game Fest: Official Livestream』をやめて、任天堂がニンテンドーダイレクトを軸にしているようにSIEも『State of Play』に注力する必要がある。やらないならマイクロソフトのように大きな発表イベントに注力した方がいい。
ニンテンドーダイレクトを真似たようなイベントのわりにズレまくった事をやって失敗していて、「ゲームの発表イベントに対するユーザーの期待は大きい」という基本すらわかっていない。『PlayStation Showcase』や『Summer Game Fest: Official Livestream』で大作を発表して、『State of Play』は控え目になっちゃうという形が非常にアホであり、「ゲームの発表イベントに対するユーザーの期待は大きい」という部分が見えていないところでもあります。毎回毎回ガッカリされるような小規模で地域性も浅く再生数も少ないゲーム発表イベントなんかやる必要がありません。各社独自に発表できますし、ゲームメディア、Youtube、ブログなどで日々ゲームが発表されます。任天堂やSIEやマイクロソフトが発表イベントをするなら、その期待を上回る内容が必要。
中途半端なイベントはガッカリ感を生んでしまうのでやらない方がいいですが、やるなら地域性を出すとか、3ヶ月以内~即配信ですぐ遊べるゲームの発表にするとか、特定のジャンルをテーマにして回ごとのコンセプトを明確にするとか、トレーラーの垂れ流しではなくイジり方を工夫するとか、大規模イベントではやりにくい小回りを利かせるべき。現状は、ただただ中途半端でガッカリ率が高すぎる。

ゲーム発表イベントとなるとユーザーは大きな期待をします。今回の『State of Play』のタイトルは悪くはないですけど、東京ゲームショウの時期にニンテンドーダイレクトの直後に配信する動画としてはガッカリ感を与えるのは当然。ニンテンドーダイレクトがほぼ満点のお手本を見せているのに、ソニーダイレクトとも言われる『State of Play』をこんな中途半端なものにしちゃうセンスの無さには驚かされる。2019年に始まって再生数もイマイチで結果が出ていないのに、改革されずダラダラ続けているのも問題です。ジム・ライアンが失敗を認めたくないから動かないのかと思うほど。

PS5でのキャプチャは良い

SIEは発表イベントが下手な印象ですが、良くなったところもある。PS5になってから「PS5でキャプチャされた映像です」と明記するゲームが多くなったのは良いです。

PS3時代は「トレーラー詐欺」が蔓延していて、明らかに実機では動かない映像を見せていました。いざ発売されるとトレーラーから大幅劣化している。PS5は開発機からのキャプチャとは言え「PS5でキャプチャされた映像です」と明記されたゲームではトレーラー詐欺を感じた事はありません。

PlayStation Showcase

現状『State of Play』が中途半端ですから、2020年と2021年は9月に開催してきたSIEの大規模発表イベント『PlayStation Showcase』の開催時期が気になるところ。今年は9月14日に『State of Play』を開催しましたので、同じ9月に『PlayStation Showcase』を開催するのはバランスが悪いようにも思えますが、いつものように『State of Play』ではSIEの新作は発表されませんでしたから、SIEの発売予定タイトルは寂しい限り。日本で60,478円のハードを牽引する力はない。

  • ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク 2022年11月9日
  • Marvel’s Spider-Man 2 2023年
  • Marvel’s Wolverine
  • Horizon Forbidden West (PSVR2)
  • Firewall Ultra (PSVR2)

『The Last of Us Part I』が6月10日発表で9月2日発売ですから、発売が近づいてから発表する方針なら良いですけどね。PS4時代のSIEは発表が早すぎて発売までの期間が長い傾向がありましたし、PS5の『Marvel’s Spider-Man 2』も『Marvel’s Wolverine』も発表から丸一年、続報で繋ぐような展開もなく塩漬け状態になっています。

なんにせよSIEは『State of Play』の廃止もしくは逆に注力するなど、発表イベントには改革が必要です。『PlayStation Showcase』もどうなるか気になる。
こういうイベント以外で発表されるゲームも含めて全体的に見るとゲームのラインナップ自体は悪くないから大きな問題ではないんだけど、せっかくの発表イベントなんだから上手くやって盛り上げてほしいところ。ゲームはゲームプレイだけでなく、発表の衝撃やワクワク感から楽しさが始まっていると思いますから。

『State of Play』のあり方には不満ですが、『RISE OF THE RONIN』のような興味を引かれるゲームはあり、ニンテンドーダイレクトも含めて東京ゲームショウの期間にいろんなゲームが発表されていて良いですね。PS5は明日9月15日から49,478円・60,478円に値上げとなり、マイナーチェンジモデルのCFI-1200が発売されます。家庭用ゲーム機の値上げは非常にネガティブな話題ですから、東京ゲームショウ期間中にポジティブな話題がたくさん欲しいところです。

コメント

  1. 匿名 より:

    任天堂ダイレクトがバランスがいいと言うのはどうでしょうね
    海外だとFarming Direct、既に情報が出てるスクエニタイトル多すぎと揶揄する向きがありますし個人的にはファーストの映像がFE以外ほとんどなしだったのにはガッカリです

  2. 匿名 より:

    プレステのこと気にしすぎなのでは?
    いちいち怒って文句言ってもイライラしてストレス溜まって体に悪いですよ。
    それにソニーからしたら日本で売れなくても欧米や中国で売れれば日本の売上なんて気にしないと思いますよ。
    一旦プレイステーションのことを忘れて別のハードやエンタメを利用して過ごしたらどうですか? 
    ジム・ライアンにグチグチ言っても意味ないんですから自分が変わるしかないですよ。

  3. 匿名 より:

    Xboxの東京ゲームショーのような過去作移植ばっかりの発表と違って
    ロウニンのような新作の発表があったのでState of Playはかなり評価できると思います

  4. 匿名 より:

    State of Playで重要なのはこのゲームがプレイステーションで遊べるということで、地域性とかニンテンドーダイレクトと比較すること自体が間違っている。気に食わないなら一生ゲーパス乞食してたらいいんしゃない?

  5. 匿名 より:

    ジム批判するために言うに事欠いて龍が如くや鉄拳みたいなタイトルまで巻き込んでプレイステーション信者がどうとか
    正直ヘイトが溜まりすぎて視野狭窄になりすぎでは

  6. 匿名 より:

    正直日本のTwitterの反応は参考にならないよ。
    あの人たちPS5独占にしたら文句言うしマルチだとPS5のソフトがないって言い出すし逆にSwitch独占だと喜ぶ人が多いから当てにならないもし参考にするなら純粋に楽しんでるライトなPSユーザーをTwitterで探してフォローして意見とか聞いたほうがいいんじゃない?
    文句しか言わない人の評価は参考にしても意味がないよ

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