Twitterで北米ではPSVRよりPSVR2の方が安いという話題を見て、なるほどと思いました。
#PSVR2 is the BEST VALUE in the High End #VirtualReality Market…absolutely DEMOLISHING the #PeeCeeMassiveWaste alternatives…heres how and why https://t.co/UOW7mQ3auT: pic.twitter.com/BfKiZjcCyY
— GUAPZILLA (@Durrtydoesit) January 14, 2023
PSVRとPSVR2の価格
– | PSVR | PSVR2 |
---|---|---|
本体 | $399.99 | $549.99 |
外部カメラ | $59.99 | 不要 |
コントローラー | $99.99 | 本体同梱 |
合計 | $559.97 | $549.99 |
PSVRのカメラはSony PlayStation 4 Cameraが$59.99。
PSVRのコントローラーはPlayStation Move Motion Controllers – Two Packが$99.99。デュアルショック4でプレイできるゲームも多いですけどね。
PSVRよりPSVR2の方が安いというか、ほぼ同じに設定してあるのがわかります。PSVR2はOLED(有機EL)、HDR、アイトラッキング、ハプティックフィードバック、解像度2000×2040、リフレッシュレート90Hz・120Hz、視野角110度というスペックから考えると、普及機としては高性能です。
PSVR2がPSVRの500万台から成長するかどうかを考えると、最重要なのは最大の市場である北米ですから、物価高が問題視される北米において、この価格はお買い得かと思う。
日本は74,980円(税込)という価格が大きめの問題ですが、北米では価格は問題と言えず、むしろ安い。
ハードが普及しないとソフトも盛り上がってきませんから、他力本願ながら北米に期待しています。
ちなみにカメラに関して。PSVR2では外部カメラは不要ですが、HDカメラ (CFI-ZEY1G)があると自分のプレイしている姿を配信する事ができます。
日本の価格改定はあるのか?
発売前から価格改定の話をするのは変に感じますが、今回は急激な為替の動きという特殊な事情があり、PSVR2の価格発表は最悪なタイミングで行われました。
PSVR2の価格が発表された2022年11月2日は$1=147.88円でした。北米のPSVR2の価格を換算すると、$549.99=81,332円です。日本のPSVR2の定価である74,980円(税込)より北米の方が高い。
2023年1月19日現在では$1=128.39円です。これだと$549.99=70,613円になり、北米の方が安い。
このまま円高傾向で進めば現実的に価格改定はありえる。ただ、もう少し様子を見ないとわからない。急激な円安の後、急激に戻している状態ですから、動きが落ち着いたと判断できる状況ではありません。
ちなみに初代PSVRの価格改定は、
- PlayStation VR PlayStation Camera同梱版
2016年10月13日 44,980円(税別)
2017年10月14日 44,980円(税別) CUH-ZVR2※マイナーチェンジ
2018年3月29日 34,980円(税別)
約1年でマイナーチェンジして価格は据置、約1年5ヶ月で価格改定でした。
当時の為替の動きは105~115円くらいですから、今とは事情が違いすぎて参考にならないとも言える。
PSVR2の売り方は良かった
この件で思い出したのですが、過去記事に書いた「コントローラーは100%同梱するべき」の清算。
(中略)
「コントローラー無し版」をやってしまうと、新しいVRコントローラーはPSVR2付属のコントローラーではなくなり、ただのオプション品になる。
そうなるとソフトメーカーもVRコントローラーに特化できず、DualSenseでプレイできるゲームにしないと売りにくくなってしまう。後でVRコントローラーを買えばいいという問題ではなくなる。結局また、コントローラー面での不便が生まれる。定価を安く見せるためのせせこましい売り方のために、取り返しのつかない事になる。PS Moveを使い回した時と同じように、大事なところをせこくやってしまって、結果的にそれ以上の損失を生むような失敗を繰り返すのは勘弁。普及機はいろんなところを削って価格を安くするのが大事だけど、間違った削り方をしてはいけない。
改めてPSVR2について考える | PSVR2非公式ブログ
私はPSVRの最大級の失敗はVR専用コントローラーを用意しなかった事だと思っていて、PSVR2もコントローラー別売りという不安はありましたが、今回はVR専用コントローラーを100%同梱という完璧な結果で安心した。初代PSVR$399→PSVR2$549.99という価格の見え方になっても「定価を安く見せるためのせせこましい売り方」をしなくて正解。
『グランツーリスモ7』のようにDualSenseやハンドルコントローラーでプレイできるゲームもありますから、VR専用コントローラー無しで安いバージョンを出せなくもないし、その需要がまったくないわけでもないでしょうけど、VR専用コントローラーをオプション品にしてしまうのはやっぱり良くないと思う。
ユーザーの多くはとりあえず安い方がいいでしょうから、その時にVR専用コントローラーが自分にとって必要かどうかの判断を迫られる。調べる手間があるうえに詳しくない人に判断するのは難しいところもあり、保留して購入の壁にもなるでしょう。
ソフト開発における100%付属でないVR専用コントローラーに対応するかどうかの問題も生まれるうえに、安いVR専用コントローラー無し版が売れたら、「VR専用コントローラーを持ってない人も多いからDualSenseでの操作を軸に考えないといけないよね」というDualSenseで動作するVRゲームを作らざるを得ない状況にもなってくる。実際、初代PSVRでの「Move必須」は対象ユーザーをかなり狭める判断になったはず。
そんな懸念を吹き飛ばし、PSVR2では外部カメラ別売りとかコントローラー別売りという問題がなくなり、ゲーム毎に「Move必須」とかを調べなくても良くなった。家庭用ゲーム機において非常に重要な「わかりやすさ」を得た。こういう部分にもPSVR→PSVR2における洗練を感じる。分けて売らずに定価は高く見えるが、長期的に見て良い判断だと思う。
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