素晴らしいVRアドベンチャー体験『Vertigo 2』

レビュー・感想

2024年1月15日にリリースされた『Vertigo 2』の感想。

『Vertigo 2』とは?

Zach Tsiakalis-Brown氏が6年かけて開発したというシングルプレイアドベンチャーVRゲーム。スペシャルサンクスとして協力者はいるものの、Zach Tsiakalis-Brown氏がプログラミング、グラフィック、音、脚本を全て担当しているとのこと。

PC版は非常に高い評価を得ており、『Half-Life: Alyx』『Boneworks』と並ぶ3大VRアクションアドベンチャーと言えるぐらいの存在感があります。

日本語字幕対応

PSVR2版発売日の1月15日時点では日本語字幕が表示されない不具合がありましたが、1月16日のアップデートで日本語字幕に対応しています。
しかし、デフォルトでは非表示のため、オプションでオーディオ > キャプションをON(右)にしないと表示されません。洋ゲーではたまにありますね、オプションをいじらずゲームを始めると字幕がないパターン。

操作方法 ※右利き

【左手】
左スティック: 移動
L3: テレポート移動
L1: 持つ
【右手】
右スティック: カメラ操作
右スティック↑↓: しゃがむ/立つ ※「人工的なしゃがむ」オプション
R3: ジャンプ ※「ジャンプ」オプション
R2: 銃撃
R1: 持つ
: 銃のマガジンを捨てる
×: インベントリを開く
OPTIONS: メニューを開く

リロードはで銃のマガジンを捨ててから、腰の左側にあるマガジンをL1でつかみ、銃にセットする。
弾は一定時間で生成されますので無限です。1周目はね。

良かったところ

素晴らしいVRアドベンチャー体験

VR世界で素晴らしい冒険(アドベンチャー)ができます。様々な世界に行き、様々な生物と出会って、刺激的な驚きの連続。冒険(アドベンチャー)という点において、VRゲームの中で過去最高でした。「こういう体験のあるVRアドベンチャーがしたかった」というところの1つの答え。

ヘリコプター、船、電車などもVR体験ではとても面白いです。

工夫を凝らした仕掛けが随所にあり、開発者の「プレイヤーを驚かせるぞ」という意気込みを感じます。

VR専用ゲームの問題としてありがちなボリューム不足、しかしこのゲームは問題ナシ。8~10時間のクリア時間であり、シングルプレイのアクションアドベンチャーとしては十分です。このボリュームで「使いまわし感」もあまり感じず、ゲーム終盤でも新鮮な驚きを与えてくれました。

武器の種類も敵の種類も多いです。

ストーリーは奥深くて謎があり、単純ではありません。登場キャラクターも多いですし、イベントの演出もしっかり作ってあります。

VR専用ゲームとしてはAAA級という印象を受けます。

さらにクリア後のNew Game +の追加要素もありますから、2周目も新たなチャレンジとして楽しめます。

ボスバトル

正直、ザコ戦はあまり面白くないゲームですが、ボスバトルは白熱するものが多かったです。特に中盤以降ですね。最初の2体はイマイチでしたけど、それ以降は面白くなりました。
ボスの種類も多いです。ボスに個性もあり、使いまわし感のあるボスはいません。

難易度は高めですから、かなりVRアクションに慣れていないと難しいと思います。難しいなら無理せずオプションで難易度を「ストーリー」にするのも良いでしょう。

全体のバランス

このゲームはチャプター式のリニアなアクションアドベンチャーゲームです。リニアとは言え、1本道を進むわけでもなく、それなりの探索要素があります。寄り道すると武器アップグレードが見つかったりして、探索する価値がある。
それなりの探索要素がありつつ、探索で疲れてダレるほどのしつこさもなく、バランスが良いですね。
パズルはやや簡単ですが単純作業というほどでもなく、解ける喜びがある。

開発のコアメンバーが1人という強みでもあるかもしれません。全体のバランスが良いです。

盛り上げる音楽

音楽もZach Tsiakalis-Brown氏が担当しているとの事、多才さを感じます。場面にごとの盛り上げる音楽は効果的に機能していました。「わかりやすい音楽」という印象です。

気になったところ

やや物足りないグラフィック

PCVRからの移植という事でグラフィックはそれなりに期待していましたが、PSVR2版は旧世代クオリティに感じるところもありました。

その原因として、フォビエートレンダリング+アイトラッキングを使っていない事があります。このゲームは古いバージョンのUnityで制作されており、フォビエートレンダリング+アイトラッキングに対応できないとの事。


逆に言えば、PSVR2におけるフォビエートレンダリング+アイトラッキングの重要性を感じます。体感できるグラフィック品質を大幅に高めてくれるものです。PSVR2のVRゲームで、これを使えていないものは目に見えてグラフィック品質は低く感じます。

しかしながら、良いところは良いです。良いところと悪いところの差が大きいとも感じます。やはり狭いエリアは高品質なりますし、広いエリアは低品質になります。
特に後半はグラフィックが良い印象でした。

銃撃戦の手応えと敵AI

銃撃戦の手応えと敵AIに問題があり、あまり面白くありませんでした。

アダプティブトリガーが使われていませんので銃撃時もトリガーがスカスカです。私は『Arizona Sunshine 2』→『バイオハザード RE:4 VRモード』→『Bulletstorm VR』で「やっぱりPS VR2 Senseコントローラーは素晴らしいな」と再認識したところでしたから、これが生かされてないゲームの銃撃は物足りなく感じます。

敵AIは稚拙です。銃撃戦での敵は、撃ちまくりながらプレイヤーに向かってくるだけのような単純なAIです。敵が銃撃するタイミング、敵同士の位置や攻撃順のバランスも考えられていない稚拙なAIでした。私自身Unreal Engineを触っていて、もっとマシなAIを実装できますから、4,620円で販売されているゲームでこれは良くないのがわかります。

特に前半は戦闘が面白くなかったですが、後半は武器種が増えて戦闘が楽しめるようになっていました。

バグ

発売延期をしていましたが、見切り発車のままリリースされた印象です。リリース後、毎日のようにアップデートがありました。頑張って対応している姿勢は良いですが、そもそも不安定な未完成と言えるような状態でリリースしたのは問題です。

Ver1.000.009時点で第10章で4回エラー落ちして、その度にスキップできない長いイベントと長めの戦闘を繰り返す事になったのでやめました。トロフィー獲得できない不具合もありました。
1/19のVer1.000.010で第10章のクラッシュは改善され、トロフィー獲得もできるようになりました。まだ小さなバグは残っており、稀に腰のマガジンが掴めなくなったり、銃弾が敵をスルーしてしまう現象がありました。

バグ以外にもPSVR2への最適化不足は感じます。PS VR2 Senseコントローラーが生かしきれていなかったり、起動時間が長かったり。
フレームレートの問題もあり、終盤には酷いカクカクに苦しむところもありました。安定しているとは言えません。VRでの低フレームレートは気持ち悪いです。

まとめ

  • グラフィック:★★★☆☆
    前半のグラフィック品質は悪い印象でした。でも後半は良く見える場面が多くなりました。6年かけて開発しているから時期によって品質のムラがあるのか、単に狭いエリアだからキレイに見えるのか。なんにせよ前半はイマイチ、後半はそれなりに良さがあります。★4でもいいのですが、★4のグラフィックを期待するとガッカリするかもしれないとも思いました。
  • ストーリー:★★★★★
    VR専用ゲームとしては珍しく、ストーリー+演出がしっかりしています。映画的な驚きも与えてくれる作り。ロケーションの豊富さもあり、素晴らしいアドベンチャーVR体験。
  • 酔い度:★★★★★
    酔いやすいゲームだと思います。
  • 総合:★★★★
    VRゲームとして過去最高の冒険(アドベンチャー)が体験できました。クリア後は大冒険を終えた満足感があります。
    銃撃戦とグラフィックに物足りなさを感じます。VR黎明期だったら良かったかもしれませんが、『Arizona Sunshine 2』→『バイオハザード RE:4 VRモード』の後だと物足りませんでした。銃撃の面白さとそれなりのグラフィックは当たり前に求めたくなっています。特に『バイオハザード RE:4 VRモード』が基準を高めた感があり、『Vertigo 2』もそれより前なら★5だと思ったかもしれません。
    こまめにアップデートしているとは言え、未完成とも言える状態でのリリースは印象が悪いです。Ver1.000.010でクリアできる状態ではありますが、まだまだ安定させる必要があります。
    スロースターターなゲームという印象もあります。最初はあまり面白く感じませんでした。第9章あたりから尻上がりに面白くなっていきました。

コメント

  1. 匿名 より:

    安定したらやりたいけどなあ

  2. 匿名 より:

    いつも記事ありがとうございます。

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